“炉側”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ろばた80.0%
ろべり20.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
庸三はきまりがわるくなったので、にわかに茶の間へ出て行って見た。葉子は姐御あねごのようなふうをして、炉側ろばた片膝かたひざを立てて坐っていたが
仮装人物 (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
杉右衛門は炉側ろばたに坐ったまま、いつまで経っても動こうともしない。やがてたきぎが尽きたと見えて焚火が漸次だんだん消えて来た。
八ヶ嶽の魔神 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
別天地の谿谷はいつも静かで、炉側ろべりで坐って考えている彼藤作の眼の前の縁を野兎がピョンピョン刎ねている。うぐいすの声が谷間で聞こえ森の茂みでは杜鵑ほととぎすが高音をかけて啼いている。
蔦葛木曽棧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)