炉側ろべり)” の例文
別天地の谿谷はいつも静かで、炉側ろべりで坐って考えている彼藤作の眼の前の縁を野兎がピョンピョン刎ねている。うぐいすの声が谷間で聞こえ森の茂みでは杜鵑ほととぎすが高音をかけて啼いている。
蔦葛木曽棧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)