“ろべり”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
炉辺42.9%
爐邊28.6%
炉縁14.3%
炉側14.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
また安蔵と梅市とは、それから教えられた小屋へ急いで来てみますと、成程、ヨハンが言ったとおり、二人の人間が正体なく炉辺ろべりに長くなっている。
江戸三国志 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
私は小間使こまづかひとして働いてくれる、小さな孤兒みなしごにオレンジを一つ心づけに遣つて歸した。それからたつた獨りで私は、爐邊ろべりに腰掛けてゐる。今朝、村の學校は始まつたのだ。生徒は二十人であつた。
大きな囲炉裏いろりの中に仕込むもので、火を長く保たせるのに役立つといいます。四角なものまるいもの共にありますが、多くはその二つをつなぎ炉縁ろべりと五徳とを合せたようなものであります。
手仕事の日本 (新字新仮名) / 柳宗悦(著)
いわゆる「水篶竹みすずだけ」で、それで作ったものを土地では「水篶細工みすずざいく」と呼びます。沢山売る「竹行李たけごうり」は別に珍らしくはありませんが、たいら網代編あじろあみにした敷物や炉縁ろべりは他の地方にないものであります。
手仕事の日本 (新字新仮名) / 柳宗悦(著)
別天地の谿谷はいつも静かで、炉側ろべりで坐って考えている彼藤作の眼の前の縁を野兎がピョンピョン刎ねている。うぐいすの声が谷間で聞こえ森の茂みでは杜鵑ほととぎすが高音をかけて啼いている。
蔦葛木曽棧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)