“よも”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
四方88.9%
豈夫4.0%
2.0%
1.0%
四辺1.0%
四邊1.0%
夜守1.0%
1.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
飄々ひょうひょう四方よもの旅——は、は、とうとう、今は、江戸で、盛り場、神社仏閣のうらない者——が、久々で、めぐりあえて、うれしいのう
雪之丞変化 (新字新仮名) / 三上於菟吉(著)
ながら長八に向ひ紙屑買かみくづかひの道にまよひて二百文出し案内を頼みて來ると云者が江戸えどひろしと雖もあるべきや餘り馬鹿々々敷事しきことなり御前も無筆にては豈夫よもあるまじ町内々々には町名札があれば其の町名を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
かれよるになってもあかりをもけず、よもすがらねむらず、いまにも自分じぶん捕縛ほばくされ、ごくつながれはせぬかとただそればかりをおもなやんでいるのであった。
六号室 (新字新仮名) / アントン・チェーホフ(著)
『湖山楼詩稿』に「この日陰雲四塞。」〔是ノ日陰雲よもふさグ〕といってある。
下谷叢話 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
また、メルチセデクのことや、雀共のことや、天窓から頭を出すと見える四辺よもの景色のことなど聞くと、屋根裏部屋は面白い所のように思われるのがあたりまえです。
自然と云ひ人事と云ひ、一として我心の憂を長ずるなかだちとならざるものなし。暗黒なる橄欖オリワの林はいよ/\濃き陰翳を我心の上に加へ、四邊よもの山々は來りて我かしらを壓せんとす。
かいまきに長き夜守よもるやヴァイオリンはどうだい。東風君、新体詩でそんな事が云えるかい
吾輩は猫である (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
拍てオヽ然樣かわかつたりと云ながら店へ駈出かけいだしければ女共は彌々いよ/\わけが分らずたゞあきはててぞ居たりける是出しぬけの事ゆゑよもや弟長兵衞が年のくれ押迫おしつまつて來やうとは思はずもつとも是まで平常つね/″\逢度あひたくおもふ一心より九死一生の大病なりと手紙にうそ
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)