“飄々”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ひょうひょう84.8%
へう/\9.1%
へうへう3.0%
ひょう/\1.5%
ひらひら1.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
髪も髯も真っ白なのに、面は桃花のごとく、飛雲鶴翔ひうんかくしょうの衣をまとい、手にはあかざの杖をもって、飄々ひょうひょうと歩むところおのずから微風が流れる。
三国志:06 孔明の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
飄々へう/\として神田へ歸る錢形平次。その洒脱にさへ見える後ろ姿を見ると、八五郎の鬪爭心を以てしても、どうすることも出來ません。
もの狂ほしい一陣の風が吹き起つたと思ふほどに、二人は何時いつか宙を踏んで、牢舎を後に飄々へうへうと「あんちおきや」の都の夜空へ、火花をとばいて舞ひあがつた。
きりしとほろ上人伝 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
己はその時、自分の眼は本の上へ落ちて居ながら、自分の魂は風をはらんだの如く、奏楽がもたらす快感にふくれ上って飄々ひょう/\と虚空に舞い上りつゝあるのを発見した。
小僧の夢 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
物を言う時には絶えず首をうごかす、其度にリボンが飄々ひらひらと一緒にうごく。時々は手真似もする。今朝った束髪がもう大分乱れて、後毛おくれげが頬をでるのを蒼蠅うるさそうに掻上かきあげる手附もい。
平凡 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)