“暮向”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
くらしむき60.0%
くらしむ40.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
と胸へ、しなやかに手を当てたは、次第に依っては、すぐにも帯の間へすべって、懐紙ふところがみの間から華奢きゃしゃな(嚢物ふくろもの)の動作こなしである。道子はしばしば妹の口から風説うわさされて、その暮向くらしむきを知っていた。
婦系図 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
わたしは彼に暮向くらしむきのことを訊ねると、彼は頭を揺り動かした。
故郷 (新字新仮名) / 魯迅(著)
こんな年していうことの、世帯じみたも暮向くらしむき、塩焼く煙も一列ひとつらに、おなじかすみ藁屋わらや同士と、女房は打微笑うちほほえ
海異記 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
と気になるのは、このうちあたりの暮向くらしむきでは、これがつい通りの風俗で、たれあやしみはしないけれども、畳の上を尻端折しりばしょり前垂まえだれで膝を隠したばかりで、湯具ゆのぐをそのままの足を
国貞えがく (新字新仮名) / 泉鏡花(著)