“暮靄”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ぼあい93.8%
ぼあゐ6.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
一時間ほどして船が再び棧橋さんばしに着いた時、函館はこだての町はしらじらとした暮靄ぼあいの中に包まれてゐたが、それはゆふべの港の活躍の時であつた。
処女作の思い出 (旧字旧仮名) / 南部修太郎(著)
千駄木せんだぎ崖上がけうえから見るの広漠たる市中の眺望は、今しも蒼然たる暮靄ぼあいに包まれ一面に煙り渡った底から、数知れぬ燈火とうかかがやか
壁は蒼茫さうばうたる暮靄ぼあゐの色をなし、幾十の年光に侵蝕しんしよくせられて、所々危うげなる所なきにあらず。我常に之に対して思ふ。
閑天地 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)