暮向くらしむ)” の例文
こんな年していうことの、世帯じみたも暮向くらしむき、塩焼く煙も一列ひとつらに、おなじかすみ藁屋わらや同士と、女房は打微笑うちほほえ
海異記 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
と気になるのは、このうちあたりの暮向くらしむきでは、これがつい通りの風俗で、たれあやしみはしないけれども、畳の上を尻端折しりばしょり前垂まえだれで膝を隠したばかりで、湯具ゆのぐをそのままの足を
国貞えがく (新字新仮名) / 泉鏡花(著)