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小梨
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こなし
ふりがな文庫
“
小梨
(
こなし
)” の例文
甲州境に近いところで、私達は人の背ほどの高さの
小梨
(
こなし
)
を見つけた。葉は落ち尽して、小さな赤い実が残っていた。草を踏んで行ってその実を採って見ると、まだ渋い。
千曲川のスケッチ
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
午后
(
ごご
)
一時に
約束
(
やくそく
)
の通り
各班
(
かくはん
)
が
猿ヶ石
(
さるがいし
)
川の
岸
(
きし
)
にあるきれいな
安山集塊岩
(
あんざんしゅうかいがん
)
の
露出
(
ろしゅつ
)
のところに
集
(
あつま
)
った。どこからか
小梨
(
こなし
)
を
貰
(
もら
)
ったと
云
(
い
)
って先生はみんなに分けた。ぼくたちはそこで地図を
塗
(
ぬ
)
りなおしたりした。
或る農学生の日誌
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
お
味噌
(
みそ
)
も
家
(
うち
)
で
造
(
つく
)
り、お
醤油
(
しやうゆ
)
も
家
(
うち
)
で
造
(
つく
)
り、
祖母
(
おばあ
)
さんや
伯母
(
をば
)
さんの
髮
(
かみ
)
につける
油
(
あぶら
)
まで
庭
(
には
)
の
椿
(
つばき
)
の
樹
(
き
)
の
實
(
み
)
を
絞
(
しぼ
)
つて
造
(
つく
)
りました。
林
(
はやし
)
にある
小梨
(
こなし
)
の
皮
(
かは
)
を
取
(
と
)
つて
來
(
き
)
て、
黄色
(
きいろ
)
い
汁
(
しる
)
で
絲
(
いと
)
まで
染
(
そ
)
めました。
ふるさと
(旧字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
古くから山地の農民の間に実用されて来たように、おばあさんはその黄色な染料を山の
小梨
(
こなし
)
に取ることから、
木槌
(
きづち
)
で皮を砕き、日に乾し、
煎
(
せん
)
じて糸を染めるまで、そういうことをよく知っていた。
夜明け前:03 第二部上
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
小
常用漢字
小1
部首:⼩
3画
梨
常用漢字
小4
部首:⽊
11画
“小梨”で始まる語句
小梨平
小梨打