製作こしら)” の例文
従来の型の如く観音は置き物にするように製作こしらえましたが、厨子ずしなどは六角形塗り箔で、六方へ瓔珞ようらくを下げて、押し出しはなかなか立派であった。
てよ。雖然けれども自分じぶん製作こしらへたざうだ、これが、もし価値ねうちつもつて、あの、おうらより、はるかおとつてたらうする。
神鑿 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
「そう、あなたがいって下さるなら私も何んだかやって見たい気がして来ました。どんなものを製作こしらえましょうか」
めんかしらも、お製作こしらへにつたんですか。……あゝ、いや、さぎのお手際てぎはたのでわかる。のきさがつた獅子頭しゝがしらや、きつねめんなど、どんな立派りつぱなものだつたかわからない。
神鑿 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
各自てんでにその寄進の観音をば出来得るだけうまく上手に製作こしらえてもらおうというので、当時、江戸では誰、何処どこでは誰と、その時々の名人上手といわれている仏師に依頼して彫らしたもので
現在げんざいくるしみをるおうらすくはんために製作こしらへたんです。ありつたけの元気げんきした、ちからつくした。やうがない。しかし此処こゝ貴老あなたつたのはてん引合ひきあはせだらうとおもふ。
神鑿 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)