“づくり”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
63.2%
10.5%
作製5.3%
化粧5.3%
5.3%
5.3%
造作5.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
この花畠は——門を入ると一面の芝生、植込のない押開おっぴらいた突当つきあたりが玄関、その左の方が西洋づくりで、右の方がまわり廊下で、そこが前栽になっている。
黒百合 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
明治倶楽部クラブとて芝区桜田本郷町のお堀辺ほりばたに西洋づくりの余り立派ではないが、それでも可なりの建物があった、建物は今でもある、しかし持主が代って、今では明治倶楽部その者はなくなってしまった。
牛肉と馬鈴薯 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
「もちろんです。何しろ、実測した絵図ではなく、俄か作製づくりの案内図に過ぎませんからな」
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
大奥のこってり化粧づくりにも、何かたらし込みをしている容子ようす——あれほどの男を、しいたけたぼなんぞだけに、せしめさせて置くってわけはねえよ。
雪之丞変化 (新字新仮名) / 三上於菟吉(著)
ルネッサンス風の煉瓦づくり母家おもやを黒々と包む奥深い庭のそこかしこに、樹立をすかして、赤々と燃え盛る篝火かゞりびが先づ眼を惹き、大がかりなバンドの、乙にすましたミニュエットかなにかが
双面神 (新字旧仮名) / 岸田国士(著)
しかもっていたのを、ちょうど私のそばに居合わせた、これはまた土用中、酷暑のみぎりを御勉強な、かたぎづくりの本場らしい芸妓げいしゃを連れた、目立たない洋服の男が居て、くだん色親仁いろおやじながら
卵塔場の天女 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
小丘を上り、小丘を下りると、周囲を林に取り巻かれた広い空地が横仆よこたわっていたが、そこに数にして二十軒あまりの、板壁造作づくりの小家があった。
神州纐纈城 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)