志幾しき)” の例文
そこでその國から飛びつておいでになつて、河内の志幾しきにお留まりなさいました。そこで其處に御墓を作つて、お鎭まり遊ばされました。
「あれは志幾しき大県主おおあがたぬしのうちでございます」と、お供の者がお答え申しました。天皇は
古事記物語 (新字新仮名) / 鈴木三重吉(著)
志幾しきの宮の 舞殿まひでんにゆかをならして そでをふる
秋の瞳 (新字旧仮名) / 八木重吉(著)
天皇その家を問はしめたまひしく、「その堅魚かつをを上げて作れる舍は、誰が家ぞ」と問ひたまひしかば、答へて曰さく、「志幾しき大縣主おほあがたぬしが家なり」
この四歌は、みなその御葬みはふりに歌ひき。かれ今に至るまで、その歌は天皇の大御葬おほみはふりに歌ふなり。かれその國より飛び翔り行でまして、河内の國の志幾しき一〇に留まりたまひき。