『あそび』

木村は官吏である。 ある日いつもの通りに、午前六時に目を醒ました。夏の初めである。もう外は明るくなっているが、女中が遠慮してこの間だけは雨戸を開けずに置く。蚊幮の外に小さく燃えているランプの光で、独寝の閨が寂しく見えている。 器械的に手が枕 …

著者	森鴎外
ジャンル	文学 > 日本文学 > 小説 物語
初出	「三田文學」1910（明治43）年8月
文字種別	新字新仮名
読書目安時間	約21分（500文字/分）
朗読目安時間	約35分（300文字/分）

作品に特徴的な語句

毀（そし） 出（いで） 極（ごく） 独笑（ひとりわらい） 畳（かさ） 翻（こぼ） 一綴（ひとつづり） 厭（あ） 戦（そよ） 擎（かか） 殺（そ） 磨（す） 覗（ねら） 位（くらい） 匂（におい） 号砲（ドン） 好（よ） 極（きま） 縦（たと） 罷（や） 鐸（たく） 一寸（ちょっと） 一山（ひとやま） 一旦（いったん） 下顎（したあご） 与（あずか） 余所（よそ） 側（そば） 兎（と） 冤罪（えんざい） 冷澹（れいたん） 凌（しの） 刓（おと） 劇（はげ） 勿論（もちろん） 匍匐（ほふく） 厭（いや） 可笑（おか） 吸殻（すいがら） 啻（ただ） 喇叭（らっぱ） 喧嘩（けんか） 噎（む） 土嚢（どのう） 圧（お） 堆（うずたか） 塞（ふさ） 塵（ちり） 好（い） 容貌（ようぼう） 尤（もっと） 屑屋（くずや） 弔皮（つりかわ） 弛（ゆる） 恬然（てんぜん） 悪戯（いたずら） 拭（ふ） 拵（こしら） 挨拶（あいさつ） 挽（ひ） 捗（はかど） 掠（かす） 推（お） 掴（つか） 敏捷（びんしょう） 整頓（せいとん） 日出（ひので） 枕（まくら） 椅子（いす） 歇（や） 沓（くつ） 淀（よど） 滓（かす） 為事（しごと） 為合（しあわ） 為着（しき） 焚（た） 煖炉（だんろ） 煤色（すすいろ） 爽快（そうかい） 独寝（ひとりね） 畳（たた） 痩（や） 相間（あいま） 矒（くら） 硯箱（すずりばこ） 禿（は） 竹簾（たけすだれ） 笑談（じょうだん） 箒（ほうき） 籤（くじ） 糊板（のりいた） 約（つづ） 紙撚（こより） 素振（そぶり） 紫板（むらさきばん） 緊（し） 縦令（たとい） 繋（つな） 罫紙（けいし）