“刓”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
おと33.3%
33.3%
つぶ33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
木村はこれを「本能的掃除」と名づけた。はとの卵を抱いているとき、卵と白墨の角をおとしたのと取り換えて置くと、やはりその白墨を抱いている。目的は余所よそになって、手段だけが実行せられる。
あそび (新字新仮名) / 森鴎外(著)
己の家族の住んでゐる館、即ちヰマニ家の館は、壁が赤み掛かつた色に塗つてあつた。館から運河に降りる石階せきかいの上の二段は、久しく人に踏まれてびてすべつこくなつてゐた。
復讐 (新字旧仮名) / アンリ・ド・レニエ(著)
きのうきょう「時間」の歯でまれてかどつぶれ、「あきらめ」の水で洗われて色のめた「悔やしさ」が、再びはっきりした輪廓りんかく、強い色彩をして、お玉の心の目に現われた。
(新字新仮名) / 森鴎外(著)