“石階”のいろいろな読み方と例文

読み方	割合
いしだん	44.4%
いしばし	11.1%
いしきだ	11.1%
せきかい	11.1%
いしばしご	5.6%
きざはし	5.6%
きだはし	5.6%
せっかい	5.6%

いしだん

寒い細（こまか）い雨はしとしと降っていた。旧（ふる）い停車場の石階（いしだん）を上ると、見送りに来てくれた人達が早やそこにもここにも集っていた。

新生 (新字新仮名) ／ 島崎藤村(著)

いしばし

一行の導かれた盆地は谿谷の底といった感じで、赭（あか）い砂岩の絶壁をジグザグにきざみ、遥か下まで石階（いしばし）が続いている。

人外魔境：01 有尾人 (新字新仮名) ／ 小栗虫太郎(著)

いしきだ

角楼は石階（いしきだ）狭（せま）し傍（わき）のぼる高壁（たかかべ）の内外（うちと）雪こごり積む

夢殿 (新字旧仮名) ／ 北原白秋(著)

せきかい

己の家族の住んでゐる館、即ちヰマニ家の館は、壁が赤み掛かつた色に塗つてあつた。館から運河に降りる石階（せきかい）の上の二段は、久しく人に踏まれて刓（ち）びてすべつこくなつてゐた。

復讐 (新字旧仮名) ／ アンリ・ド・レニエ(著)

いしばしご

石階（いしばしご）のある出入口から、薄蒼く射していた戸外の夜色が、俄に此時消えたのであった。

天主閣の音 (新字新仮名) ／ 国枝史郎(著)

きざはし

燈籠舊りし石階（きざはし）を

花守 (旧字旧仮名) ／ 横瀬夜雨(著)

きだはし

ほの白き石階（きだはし）をのぼり

測量船拾遺 (新字旧仮名) ／ 三好達治(著)

せっかい

その昔（かみ）、いかなる王侯が居を構えていたものか、規模広大な山城であるが、山嶂（さんしょう）の塁壁（るいへき）望楼（ぼうろう）はすべて風化し、わずかに麓門（ろくもん）や一道の石階（せっかい）などが、修理されてあるかに見える。

三国志：06 孔明の巻 (新字新仮名) ／ 吉川英治(著)

石	常用漢字 小１ 部首:⽯ 5画
階	常用漢字 小３ 部首:⾩ 12画