“いしだん”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
石段48.1%
石壇16.7%
石階14.8%
石磴11.1%
7.4%
石級1.9%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
とうさんの祖母おばあさんの隱居所いんきよじよになつてた二かい土藏どざうあひだとほりぬけて、うら木小屋きごやはうおり石段いしだんよこに、その井戸ゐどがありました。
ふるさと (旧字旧仮名) / 島崎藤村(著)
八歳か九歳くさいの時か、とにかくどちらかの秋である。陸軍大将の川島かわしま回向院えこういんぼとけ石壇いしだんの前にたたずみながら、かたの軍隊を検閲けんえつした。
少年 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
そして、夥多あまたの肉団に取囲まれたまま、二羽の白鳥は静に目ざす石階いしだんの下へと着きました。
パノラマ島綺譚 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
と、みちの上に新しい石磴いしだんがあって、やはり新らしいひのきの小さな鳥居とりいが見えた。勘作はたしかにこれだと思ってその石磴をあがって往った。
ある神主の話 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
セプチミウス・セヱルス帝の凱旋門に登るいしだんの上には、大外套被りて臥したる乞兒かたゐ二三人あり。いにしへの神殿のなごりなる高き石柱は、長き影を地上に印せり。
白馬一匹つなぎあり、たちまち馬子まご来たり、いて石級いしだんくだり渡し船に乗らんとす。馬おそれて乗らず。二三の人、船と岸とにあって黙してこれを見る。
小春 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)