“せきとう”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
石塔34.5%
石磴13.8%
石韜6.9%
石濤6.9%
石燈6.9%
尺刀3.4%
浙東3.4%
石刀3.4%
石榻3.4%
石涛3.4%
石頭3.4%
赤灯3.4%
赤豆3.4%
関藤3.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
古い石塔せきとうの台石を持ちあげると、その下にポッカリ地下道の入り口があいていましたし、篠崎さんの庭のほうは、穴の上に厚い板をのせて
少年探偵団 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
藪から上は、松の多い山で、赤い幹の間から石磴せきとうが五六段手にとるように見える。大方おおかた御寺だろう。
草枕 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
叔父の玄をうしない、頼る者とてなく、年少早くも世路の辛酸をなめつつあった孔明が初めて、石韜せきとうの門をくぐって
三国志:06 孔明の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
殊に例えば金冬心きんとうしん石濤せきとうのごとき支那人の画を見るがよいと思う。
かの石燈せきとう灯袋ひぶくろにもありなしのほのかな陽炎のもえてゐるのを
一点鐘 (旧字旧仮名) / 三好達治(著)
それでも、ほこを失ったものは車輻しゃふくってこれを持ち、軍吏ぐんり尺刀せきとうを手にして防戦した。谷は奥へ進むに従っていよいよせまくなる。胡卒こそつは諸所のがけの上から大石を投下しはじめた。
李陵 (新字新仮名) / 中島敦(著)
げんの末には天下大いに乱れて、一時は群雄割拠の時代を現出したが、そのうちで方谷孫ほうこくそんというのは浙東せきとうの地方を占領していた。
世界怪談名作集:18 牡丹灯記 (新字新仮名) / 瞿佑(著)
貝塚から出る石鏃せきぞく石刀せきとうがすこぶる精巧にできているところから考えると、石器時代の人間もよほど指先の仕事が器用であったものと見える。
民族の発展と理科 (新字新仮名) / 丘浅次郎(著)
内陣の正面まで来た時に、そこの石榻せきとうに額を押しあて「イル、アラ、イル」と熱心に、亜剌比亜流に祈祷している一人の少女を見つけました。
西班牙の恋 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
文人等には山から山を遍歴し石涛せきとうのやうに山中の仙といふやうな生活ぶりの人達が相当居たといふことであるが、我々の祖先達にも山中歴日無しといふやうな支那の詩句が愛好され
日本の山と文学 (新字旧仮名) / 坂口安吾(著)
鉄橋を潜ると、左が石頭せきとう山、俗に城山である。その洞門のうがたれつつある巌壁がんぺきの前には黄の菰莚むしろ、バラック、つるはし、印半纒しるしばんてん、小舟が一、二そう、爆音、爆音、爆音である。
木曾川 (新字新仮名) / 北原白秋(著)
4と記した赤灯せきとうが、ふっと消えて、その隣りの3と書いた赤灯が点いた。映写幕上の艦影は、とたんに小さくなった。
地球要塞 (新字新仮名) / 海野十三(著)
仰いで皎日こうじつて、目ことごとげんして後、赤豆せきとう黒豆こくとうを暗室中にいて之をべんじ、又五色のいとを窓外に懸け、月に映じてその色を別ってあやまつこと無く、しかして後に人を相す。
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
「廿六日。晴。関藤せきとうへ行。政太郎病死之悔。」わたくしは関藤藤陰の詳伝を知らない。しかし其長子政太郎は、文化四年生れの藤陰が蜷川になかは氏をめとつて、弘化三年四十歳の時にまうけたものである。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)