“印半纒”の読み方と例文
読み方割合
しるしばんてん100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
前に立つのは、印半纒しるしばんてんに、鼠羅紗ねずみらしゃの半ズボン、深ゴム靴、土木請負師うけおいしといった風体ふうてい、だが、こんな老いぼれ請負師ってあるものだろうか。
妖虫 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
一人は五月代さかやきの肥えた男で、洗いざらしの印半纒しるしばんてんで作った長半纒を着、尻切れ草履をはいていた。
花も刀も (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
二子ふたこの柄もしまもわからぬ腰卷の上に、ヨレヨレの印半纒しるしばんてんを引つかけて、猫の百ひろのやうな三尺帶、髮はほこりだらけで、蒼黒く痩せた顏は、この世の者とも思へぬ凄まじさです。
銭形平次捕物控:315 毒矢 (旧字旧仮名) / 野村胡堂(著)