“石榻”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
せきたふ50.0%
せきとう50.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
われ等は劇場に入りて、磴級とうきふをなせる石榻せきたふに坐したり。舞臺を見るに、その柱の石障石扉、昔のまゝに殘りて、羅馬の俳優のこゝに演技せしはきのふの如くぞおもはるゝ。
ヱロナの市人いちびと石榻せきたふに坐せるさまは、猶いにしへのごとくにて、演ずる所の曲をば、「ラ、ジエネレントオラ」と題せり。役者の群は、ヱネチアにて見しアヌンチヤタが組なりき。
内陣の正面まで来た時に、そこの石榻せきとうに額を押しあて「イル、アラ、イル」と熱心に、亜剌比亜流に祈祷している一人の少女を見つけました。
西班牙の恋 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)