“せっかい”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
節介30.0%
石塊13.3%
切開13.3%
切匙10.0%
石灰10.0%
接介3.3%
切解3.3%
干渉3.3%
截開3.3%
摂海3.3%
石階3.3%
説戒3.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「ハハア、それがウインクてんだな。新式の——」と補欠サブの佐藤が、にくらしく、お節介せっかいな口を出すと、皆がどッとふきだしました。
オリンポスの果実 (新字新仮名) / 田中英光(著)
地底戦車は、石塊せっかいのように、ころげおちたのであった。あの高い断崖から下へおちて、戦車がこわれなかったことが、じつにふしぎというほかない。
地底戦車の怪人 (新字新仮名) / 海野十三(著)
それをかこんで二人の人物が、熱心に頭と頭とをつきあわさんばかりにしていた。一人は白い手術着を着て、メスだのはさみだのを取りあげ、屍体の咽喉部いんこうぶ切開せっかいしていた。
恐怖の口笛 (新字新仮名) / 海野十三(著)
それも兄上が余計なお切匙せっかいだと云われるなら引き退さがるより外はないが、小生はうからこう云う心持で行動して来たので、今度の話に許可をお与え下さるなら
細雪:03 下巻 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
けれどもぼくは昨夜さくやからよくないのでつかれた。書かないでおいたってあんなうつくしい景色けしきわすれない。それからひるは過燐酸かりんさんの工場と五稜郭ごりょうかく。過燐酸石灰せっかい硫酸りゅうさんもつくる。
或る農学生の日誌 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
余計よけいなお接介せっかいのようだが、今頃いまごろ太夫たゆうは、おび行方ゆくえさがしているだろう。おまえさんのたこたァ、どこまでも内所ないしょにしておこうから、このままもう一ってかえってやるがいい
おせん (新字新仮名) / 邦枝完二(著)
「それな。らねえで、よくそんなお接介せっかい出来できたもんだの」
おせん (新字新仮名) / 邦枝完二(著)
どこの心配切解せっかいするやら。かんの虫見る眼鏡も無ければ。あなた恋しで上った熱度が。寒暖計にも上った事かや。にせのキチガイ真実ほんとのキチガイ。レントゲンでも透かして見えない。
ドグラ・マグラ (新字新仮名) / 夢野久作(著)
年齢はとにかく、園田の人格に対しても、そうしたお干渉せっかいは無駄だと思った。
仮装人物 (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
岸本はみ慣れた強い仏蘭西の巻煙草まきたばこを一服やって、めったに見たことのない節子の来た夢を辿たどった。乳腫ちちばれ截開せっかいの手術をしたという彼女が胸のあたりを気にしている容子ようすが岸本の眼にちらついた。
新生 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
ひとばし慶喜よしのぶは、摂海せっかい警備視察という触れで、十二月には、入洛じゅらくの予定だった。
松のや露八 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
そのかみ、いかなる王侯が居を構えていたものか、規模広大な山城であるが、山嶂さんしょう塁壁るいへき望楼ぼうろうはすべて風化し、わずかに麓門ろくもんや一道の石階せっかいなどが、修理されてあるかに見える。
三国志:06 孔明の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
上西門院は深く法然に帰依していたが、或時法然をしょうじて七カ日の間説戒せっかいがあったが、円戒の奥旨を述べていると一つの蛇がカラガキの上に七日の間じっとして聴聞の様子に見えた。
法然行伝 (新字新仮名) / 中里介山(著)