石塊せっかい)” の例文
かくて水車すいしゃはますますぶじに回転かいてんしいくうち、意外いがい滑稽劇こっけいげきが一を笑わせ、石塊せっかいのごとき花前も漸次ぜんじにこの家になずんでくる。
(新字新仮名) / 伊藤左千夫(著)
地底戦車は、石塊せっかいのように、ころげおちたのであった。あの高い断崖から下へおちて、戦車がこわれなかったことが、じつにふしぎというほかない。
地底戦車の怪人 (新字新仮名) / 海野十三(著)
そのように花前は、絶対ぜったいにほかに交渉こうしょうしえないけれど、周囲しゅういはしだいにその変人へんじんをのみこみ、変人になれて、石塊せっかい綿わたにつつんだごとく、無交渉むこうしょうなりに交渉こうしょうができている。
(新字新仮名) / 伊藤左千夫(著)
井戸の中へ突きとし、大きな石塊せっかいを頭の上へ落としてやったのに……。
俘囚 (新字新仮名) / 海野十三(著)
けずられた小さい石塊せっかいが、がさがさと靴や膝の下に鳴る。
恐竜島 (新字新仮名) / 海野十三(著)