“いしくれ”の漢字の書き方と例文
語句割合
石塊100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
偽だ偽だとあざ笑っていた掌中の石塊いしくれが、あに図らんや小粒ながらもほんとの黄金きんだと分ったような大いなる驚異を感じないわけにはゆかなかった。
小説 円朝 (新字新仮名) / 正岡容(著)
「重ねてそのようなことを言うたら、すぐわしに知らしてくれ、あのばばめが店さきへ石塊いしくれなと打ち込んで、新しい壺の三つ四つも微塵みじんに打ち砕いてくるるわ」
玉藻の前 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
切符売場の、テント張りの屋根は石塊いしくれで留めてある。あちこちにボロボロの服装をした男女がうずくまっていたが、どの人間のまわりにもはえがうるさく附纏つきまとっていた。
廃墟から (新字新仮名) / 原民喜(著)