“かんしょう”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:カンショウ
語句割合
癇性28.9%
疳性15.6%
干渉14.4%
寛正4.4%
奸商3.3%
感傷3.3%
緩衝3.3%
環礁2.2%
関渉2.2%
観照2.2%
鑑賞2.2%
関勝1.1%
喚鐘1.1%
冠省1.1%
勧賞1.1%
姦商1.1%
官生1.1%
官省1.1%
汗升1.1%
甘承1.1%
甘蕉1.1%
癇症1.1%
看鐘1.1%
管掌1.1%
簡捷1.1%
観賞1.1%
韓湘1.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「驚いたぜ、親分。この家にはどんな癇性かんしょうの人間が住んでいるか知らないが、雨戸の上の欄間までめたように拭き込んであるぜ」
近所のかしらのお神さんのことで、庸三も疳性かんしょうのそのお神さんの手に縫ったものを着つけると、誰の縫ったものでも、ぴたり気持に来ないのであった。
仮装人物 (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
「それまでは干渉かんしょうされたくないよ、小さい人たちを上陸さしたのでは役にたたない、まずぼくが先にいって陸地を探検たんけんする」
少年連盟 (新字新仮名) / 佐藤紅緑(著)
まず寛正かんしょうの六年秋には、忘れも致しません九月十三日の夜の刻ごろ、その大いさ七八しゃくもあろうかと見える赤い光り物が、坤方ひつじさるより艮方うしとらへ、風雷のように飛び渡って、虚空こくうは鳴動
雪の宿り (新字新仮名) / 神西清(著)
長崎奉行、代官をあやつって、松浦屋を陰謀のにえにした頭人とうにんともいうべき奸商かんしょうではないか!
雪之丞変化 (新字新仮名) / 三上於菟吉(著)
働くことしか目的もくてきがないようなこの寒村の子どもたちと、どのようにしてつながってゆくかを思うとき、一本松をながめてなみだぐんだ感傷かんしょうは、ずかしさでしか考えられない。
二十四の瞳 (新字新仮名) / 壺井栄(著)
と云うのはこの地点が、緩衝かんしょう地帯に当たっているからで、お互いに努めてその地帯へ触れないようにしているからであった。また一方その姉妹が、巫女みこであるということが、尊敬を招来してもいた。
蔦葛木曽棧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
ぼくらは大洋のはて 環礁かんしょうでの実験にも飛び上がる
原爆詩集 (新字新仮名) / 峠三吉(著)
彼が在職の日たる、外交上の一大過渡の一大時機たりしにかかわらず、彼は事実においては、外交の上について多くの関渉かんしょうを有せざりき。
吉田松陰 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)
有頂天うちょうてんになっておごれないのである。逆に、あさましいとすら自己を観照かんしょうされだしていたのだった。
私本太平記:12 湊川帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
本棚には、少年読物から哲学書まで、かなり広い範囲はんいの本がならべてあった。絵の鑑賞かんしょうに関する本も二三冊あった。恭一は午前の話を思い出して、先ずそのなかの一冊を引き出してみた。
次郎物語:02 第二部 (新字新仮名) / 下村湖人(著)
「総統総統。ただいま、軍師の呉用大人たいじんと、先ごろ梁山泊りょうざんぱくへ入った関羽かんうの子孫の関勝かんしょうとが、二人づれで、戦場のご報告にとこれへ見えましたが」
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
郝思文かくしぶんが先鋒、宣賛せんさん殿軍しんがり段常だんじょう輜重しちょう隊。そして総司令関勝かんしょうは、中軍という編制。——これが満都の歓呼と注目をあびて汴城べんじょうを立つ日のちまたに歌があった。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
りょうは、この妻の父さい大臣のお蔭で立身した者であるから、平常も夫人にはとんと頭が上がらない。唯々いいとして、立って喚鐘かんしょうを打ち鳴らした。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「じゃあ、すぐそれをお鳴らししてください」と、さい夫人は、廊廂ろうびさしに吊ってある喚鐘かんしょうを指して、良人へ命じた。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
冠省かんしょう、昨夜博多ホテル霜川支配人より、玄洋日報社に羽束と称する記者ありやと尋ねられしまま、失礼ながら小生保証致置候いたしおきそうろう
山羊髯編輯長 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
当然、これには亡き寂阿の忠死もあずかって勧賞かんしょうの考慮にいれられたことではあろうが、およそ一家でこれほどな恩賞をうけた例はほかにない。
私本太平記:11 筑紫帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
実に新主義の向かうところ敵なく欧州全体を風靡ふうびし、山となく河となく、草も木もその威に従わざるはなく、いかなる頑固の帝王宰相も、いかなる壟断ろうだんを私するの姦商かんしょうも、いかなる惑溺的わくできてきの政略も
将来の日本:04 将来の日本 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)
向象賢の死後日本との交通はすこぶる頻繁となり、王子や貴族の年毎としごとに薩摩や江戸に出かけるのが多くなり、支那との往来も昔のように続けられて、親方おやかた官生かんしょうの支那に行くのも少くはなかった。
琉球史の趨勢 (新字新仮名) / 伊波普猷(著)
切っかけが天降あまくだったのである。三谷さんと一緒に働くことになった。もう一方、小西君は政治部へ廻って、無暗に出て歩く。社よりも官省かんしょうへ詰めている。
善根鈍根 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
坐っているときにはいつも一字々々拾い読みして、五虎将ごこしょうの姓名を説きあかすのみならず、黄忠こうちゅうあざな汗升かんしょう馬超ばちょうの字が孟起もうきなどということまで知っている。
風波 (新字新仮名) / 魯迅(著)
人民増税を甘承かんしょうする間は、民選議院起らず。しかりといえども、世界は活物なり。いつでも聖賢、位に在りと定むべからず。いつでも敵国・外患なしと定むべからず。
中国名の芭蕉ばしょうは一に甘蕉かんしょうともいい、実はバナナ、すなわちその果実の味のあまいバナナ類を総称した名である。ゆえにバナナを芭蕉ばしょうといい、甘蕉かんしょうといってもよいわけだ。
植物知識 (新字新仮名) / 牧野富太郎(著)
「失礼ですが、私は癇症かんしょうでひとの蒲団に寝るのがいやだから……少しのみよけの工夫をやるから御免なさい」
三四郎 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
玄関の左には人間愛道場掬水園の板がかかり、ふり仰ぐと雀のお宿の大字だいじの額に延命十句観音経まで散らして彫り、右には所用看鐘かんしょうとして竹に鐘がつるしてあり、下には照顧脚下しょうこきゃっかしょしてある。
木曾川 (新字新仮名) / 北原白秋(著)
これは早くから仏寺の管掌かんしょうに属し、従って仏教によって解釈せられ、国の祭日からは除外せられていたが、それはただ一部の変化に止まり、事実はこれもまためでたい節供であり
年中行事覚書 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
万事が簡捷かんしょうで、少しも手数を要せぬ。それに局員が勤勉で無造作である。
丸の内 (新字新仮名) / 高浜虚子(著)
熱烈な恋愛からった様にうわさされる氏の結婚の内容なども、実は、氏の妻が女性としてよりは、むしろ「人」として氏のその時代の観賞かんしょうにかない
と、韓湘かんしょうが道術をもって牡丹花ぼたんかの中に金字であらわしたという、一れんの句を口吟くちずさむ若山の声が聞えてんだ。
黒百合 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)