“牲”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
にえ51.6%
いけにえ19.4%
にへ16.1%
いけにへ6.5%
イケニ3.2%
ニヘ3.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
と入る。たもとすがって、にえの鳥の乱れ姿や、羽掻はがいいためた袖を悩んで、ねぐらのような戸をくぐると、跣足はだしで下りて、小使、カタリと後を
婦系図 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
ついに専ら恐怖をいだいて猛獣を神として祭りいけにえしてその害を避けんとするは自然の成り行きだ、『大英類典』インドの条にまた曰く
久しく我等を賤みたり、我等に捧ぐべき筈の定めのにへを忘れたり、這ふ代りとして立つて行く狗、驕奢おごりねぐら巣作れるとり尻尾しりをなき猿、物言ふ蛇、露誠実まことなき狐の子、汚穢けがれを知らざるゐのこ
五重塔 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
ブオンデルモンテの殺されし處は即ちこの像の下なりき、故に被害者を指してマルテのいけにへといへり
神曲:03 天堂 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
宮殿、一祖廟ソビョウヲ建テ、号シテ家鬼トウヤマイ、四時牛馬ヲコロシテ、之ヲ祭ルヲ卜鬼ボッキト名ヅケ、年々外国人ヲ捕エテイケニエニソナウ。採生サイセイの類略〻ホボカクノ如シ。
三国志:10 出師の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
鳥取地方には、今も「刈り上げ祝ひ」の若衆の宴をにへと稱へて居る。羽前庄内邊で「にはないギヤウ(?)」と言ふのは、新甞のニヘと見るより寧、にへなみの方に近い。