“牡丹花”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ぼたんか46.7%
ぼたんくわ33.3%
ぼたん13.3%
ぼたんのはな6.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
むッくり下から掻い上げ、押出すようにするりと半身、夜具の紅裏もみうら牡丹花ぼたんかの、咲乱れたる花片はなびらに、すそを包んだ美女たおやめあり。
わか紫 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
石鹸しやぼん氣取きどりたるもふめり、おぬひは桂次けいじ未來みらいつまにとおくりもの〻中なか薄藤色うすふぢいろ繻袢じゆばんゑりしろぬきの牡丹花ぼたんくわかたあるをやりけるに、これをながめしとき桂次けいじかほ
ゆく雲 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
薄化粧した御顔のすこし上気のぼせて耳の根元までもほんのり桜色に見える御様子のあでやかさ、南向に立廻した銀屏風びょうぶ牡丹花ぼたんの絵を後になすって、御物語をなさる有様は、言葉にも尽せません。
旧主人 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
二十ばかりと見える美人が十四五ばかりのわらわに美しき牡丹花ぼたんのはなの燈籠を持たして来たので、魂飛び心浮かれてあとになりさきになりしていて往くと、女の方から声をかけたので
牡丹灯籠 牡丹灯記 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)