“緋牡丹”の読み方と例文
読み方割合
ひぼたん100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
真っ白な腕が、緋牡丹ひぼたんみたいに血しおを噴いている。——その白さとあかさに、小次郎はぶるると自分にまで、痛みとふるえを感じた。
宮本武蔵:04 火の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
西明寺を志して来る途中、一処、道端の低いあぜに、一叢ひとむら緋牡丹ひぼたんが、薄曇る日に燃ゆるがごとく、二輪咲いて、枝のつぼみの、たわわなのを見た。
灯明之巻 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
大輪の緋牡丹ひぼたんの崩るゝ如く散り去った彼女に取って、さぞ本望であっただろう。
真珠夫人 (新字新仮名) / 菊池寛(著)