牡丹花ぼたんくわ)” の例文
石鹸しやぼん氣取きどりたるもふめり、おぬひは桂次けいじ未來みらいつまにとおくりもの〻中なか薄藤色うすふぢいろ繻袢じゆばんゑりしろぬきの牡丹花ぼたんくわかたあるをやりけるに、これをながめしとき桂次けいじかほ
ゆく雲 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
うみみどりさけなるかな。後苑こうゑん牡丹花ぼたんくわ赫耀かくえうとしてしかしづかなるに、たゞひとめぐはち羽音はおとよ、一杵いつしよ二杵にしよブン/\と、ちひさき黄金きんかねる。うたがふらくは、これ、龍宮りうぐうまさときか。
月令十二態 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
盤上ばんじやう牡丹花ぼたんくわひとつ血のいろに浮びただれて
第二邪宗門 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
赤々あか/\として暮れかゝる入日の影は牡丹花ぼたんくわ
海潮音 (旧字旧仮名) / 上田敏(著)
白粉をしろいかんざし桜香さくらかの油、縁類広ければとりどりに香水、石鹸しやぼんの気取りたるも買ふめり、おぬひは桂次が未来の妻にと贈りものの中へ薄藤色の襦袢じゆばんゑりに白ぬきの牡丹花ぼたんくわかたあるをやりけるに
ゆく雲 (新字旧仮名) / 樋口一葉(著)
牡丹花ぼたんくわひとつ、なみがれつ、しづむ。
第二邪宗門 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
牡丹花ぼたんくわちらぬほど前へ、そよろ小をど
第二邪宗門 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)