“唯々”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
いい63.6%
たゞ/\9.1%
ただただ7.8%
ゐゝ6.5%
はい/\3.9%
はいはい2.6%
いゝ1.3%
おめおめ1.3%
ただ1.3%
たゞ1.3%
ゐゐ1.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
玄恵は、彼らに利用されるのを、知ってか知らずにか、唯々として、それにも出席し、天皇の侍読げられれば、それにもなった。
私本太平記:03 みなかみ帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
小池は窓の外ばかり眺めて、インヂンから飛び散る石油の油煙にも氣がつかぬらしく、唯々乘り合ひの人々に顏を見られまいとしてゐた。
東光院 (旧字旧仮名) / 上司小剣(著)
故人をあやまり伝えてもなりませず、何かをやるようにも当りますから、唯々、かのな、婦人との模様だけ、お物語りしましょうで。
春昼 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
韓湘唯々りて、むがくにして、ぽつ/\とんでふ。豌豆豆るにたり。
花間文字 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
北八心得たるはすれども、さすがにどぎまぎしてはむとするらず、おかみさんにするよ。唯々。お邪魔でしたとさんはいものなり。
弥次行 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
翁さん姨さんの頼と有つて見れば、僕は不承知を言ふことの出来ない身分だから、唯々と言つて聞いてゐたけれど、さんは幾多でも剛情を張つて差支無いのだ。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
万物の天理べからざる事かくのごとしといひければ、問客唯々としてりぬ。雪頽方形のみにもあらざれども十にして七八は方形をうしなはず、に此せり。
「何新聞か知らんけれど、それは間の間違ぢやが。ならそんな場合に出会うたて、唯々れちやをりやせん。何の先は二人でないかい、五人までは敵手にしてくれるが」
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
変って居るのは唯々何時もの通り夜になると不動様を拝むことだけで、僕等もこれは最早見慣れて居るからて気にもかゝりませんでした。
運命論者 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
唯々大きなものとか、深いものとか、立派なものとか、いものとか、さういふものを自分の眼の前に見るばかりである。
エンジンの響 (新字旧仮名) / 田山花袋田山録弥(著)
すつかり氣を呑まれた莊公は唯々として「諾」と答へるほかは無い。
盈虚 (旧字旧仮名) / 中島敦(著)