“唯々”のいろいろな読み方と例文
読み方(ふりがな)割合
いい66.2%
ただただ8.8%
ゐゝ7.4%
たゞ/\5.9%
はい/\4.4%
はいはい2.9%
おめおめ1.5%
ただ1.5%
ゐゐ1.5%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
“唯々”を含む作品のジャンル比率
文学 > 日本文学 > 小説 物語1.6%
(注)比率=対象の語句にふりがなが振られている作品数÷各ジャンルの合計の作品数
宰予は無論、唯々いいとして孔子の話を聞いた。しかし、まだどうしても心からしみじみとした気持には成れなかった。彼には、
論語物語 (新字新仮名) / 下村湖人(著)
どんな人間も唯々いいとして、一令にうごき、目のまえに慴伏しょうふくするなどのことは、たまらぬ御快事ではあったのだろう。
子供に勧めてこういうものを書かしてよこしたらしい節子の心持も思われて岸本は唯々ただただ気の毒でならなかった。
新生 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
次のご文は、時に小禽すでに終日日光に浴し、歌唄かばい跳躍して、疲労をなし、唯々ただただ甘美の睡眠中にあり。
二十六夜 (新字旧仮名) / 宮沢賢治(著)
韓湘かんしやう唯々ゐゝかしこまりて、つめむがごとくにして、ぽつ/\となにつまんでふ。
花間文字 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
爺は唯々ゐゝとして向うへ行つてしまひました。まだ朝のうちで、そんな手廻しには、誰も氣が付きません。
縄に掛けて御陣屋へお引き下さるか、それは貴公様御所存に任せる、唯々たゞ/\これまでの無礼の段は幾重にもおわびを致しまする
小池こいけは窓の外ばかり眺めて、インヂンから飛び散る石油の油煙ゆえんにも氣がつかぬらしく、唯々たゞ/\乘り合ひの人々に顏を見られまいとしてゐた。
東光院 (旧字旧仮名) / 上司小剣(著)
唯々はい/\
弥次行 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
いはゞ太郎の乳母として置いて遣はすのと嘲つて仰しやるばかり、ほんに良人といふではなく彼の御方は鬼で御座りまする、御自分の口から出てゆけとは仰しやりませぬけれど私が此樣な意久地なしで太郎の可愛さに氣が引かれ、何うでも御詞に異背せず唯々はい/\と御小言を聞いて居りますれば
十三夜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
翁さん姨さんの頼と有つて見れば、僕は不承知を言ふことの出来ない身分だから、唯々はいはいと言つて聞いてゐたけれど、みいさんは幾多いくらでも剛情を張つて差支さしつかへ無いのだ。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
どうでも御詞に異背せず唯々はいはいと御小言を聞いておりますれば、はりも意気地もない愚うたらの奴、それからして気に入らぬと仰しやりまする、さうかと言つて少しなりとも私の言条いひでうを立てて負けぬ気に御返事をしましたらそれをとつてに出てゆけと言はれるは必定
十三夜 (新字旧仮名) / 樋口一葉(著)
「何新聞か知らんけれど、それは間の間違ぢやが。おれならそんな場合に出会うたて、唯々おめおめうたれちやをりやせん。何の先は二人でないかい、五人までは敵手あひてにしてくれるが」
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
変って居るのは唯々ただ何時いつもの通り夜になると不動様を拝むことだけで、僕等ぼくらもこれは最早もはや見慣れて居るからしいて気にもかゝりませんでした。
運命論者 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
すつかり氣を呑まれた莊公は唯々ゐゐとして「諾」と答へるほかは無い。
盈虚 (旧字旧仮名) / 中島敦(著)