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為切
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しき
ふりがな文庫
“
為切
(
しき
)” の例文
旧字:
爲切
鳥屋
(
とや
)
は別当が薄井の爺さんにことわって、縁の下を
為切
(
しき
)
って
拵
(
こしら
)
えて、入口には板切と割竹とを
互違
(
たがいちがい
)
に打ち附けた、不細工な格子戸を
嵌
(
は
)
めた。
鶏
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
この上の壁は中程を棚にて横に
為切
(
しき
)
りあり。そこまで緑色の帛を張りあり。その上に数個の額を掛く。小さき写真の上を
生花
(
せいか
)
にて飾りたるあり。
家常茶飯 附・現代思想
(新字新仮名)
/
ライネル・マリア・リルケ
(著)
今夜店の植木屋などの、法外な事をいうのは、これらアラボシ商人の余風なのでしょう。一体がこういう風に、江戸の人は田舎者を馬鹿に
為切
(
しき
)
っていた。
江戸か東京か
(新字新仮名)
/
淡島寒月
(著)
屋根と表口の上とに、
簷
(
のき
)
と庇とが出てゐるが、その広さが丁度家全体の広さ程ある。小さい、奥深い窓が細い格子で
為切
(
しき
)
つてあつて、中には締め切つてあるのも見える。
十三時
(新字旧仮名)
/
エドガー・アラン・ポー
(著)
よしや
富婁那
(
ふるな
)
の弁ありて一年三百六十日
饒舌
(
しゃべ
)
り続けに饒舌りしとて此返答は
為切
(
しき
)
れまじ。
小説総論
(新字新仮名)
/
二葉亭四迷
(著)
▼ もっと見る
高い壁に沿うて、分類して百にも
為切
(
しき
)
ってある棚の物が
ファウスト
(新字新仮名)
/
ヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテ
(著)
石の
門柱
(
もんばしら
)
に鉄格子の扉が取り附けてあって、それが締めて、脇の片扉だけが
開
(
あ
)
いていた。門内の左右を低い
籠塀
(
かごべい
)
で
為切
(
しき
)
って、その奥に西洋風に戸を締めた入口がある。
青年
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
それからしまいには、関門で
為切
(
しき
)
ってないと
ファウスト
(新字新仮名)
/
ヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテ
(著)
まるで
聒々児
(
くつわむし
)
の鳴くようにやかましい女の声である。石田が声の方角を見ると、花壇の向うの畠を
為切
(
しき
)
った、南隣の生垣の上から顔を出している四十くらいの女がいる。
鶏
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
人工の物には
為切
(
しき
)
った空間がいる。
ファウスト
(新字新仮名)
/
ヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテ
(著)
黒塗に
蒔絵
(
まきえ
)
のしてある
衣桁
(
いこう
)
が縦に一間を
為切
(
しき
)
って、その一方に床が取ってある。婆あさんは柔かに、しかも反抗の出来ないように、僕を横にならせてしまった。僕は白状する。
ヰタ・セクスアリス
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
それを
這入
(
はい
)
ると、向うに
煤
(
すす
)
けたような古家の玄関が見えているが、そこまで行く間が、左右を
外囲
(
そとがこい
)
よりずっと低いかなめ垣で
為切
(
しき
)
った道になっていて、長方形の
花崗石
(
みかげいし
)
が飛び飛びに敷いてある。
百物語
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
為
常用漢字
中学
部首:⽕
9画
切
常用漢字
小2
部首:⼑
4画
“為”で始まる語句
為
為事
為方
為替
為人
為様
為体
為合
為来
為業