“坑道”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
あなみち30.0%
こうどう30.0%
あな10.0%
こうだう10.0%
しき10.0%
つかあな10.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「そして城兵が、消火にうろたえているすきに、一軍は坑道あなみちを通って、やぐらの下へ抜けて出ろ」
私本太平記:07 千早帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
明治三十七八年戦役せんえきのとき、旅順りょじゅんいくさにおいて、敵の砲台を爆破するため、こうした坑道こうどうを掘ったことがあるそうだ
未来の地下戦車長 (新字新仮名) / 海野十三(著)
地中の薄汚ない坑道あなの中で、地層だけを見詰めて歳月を送っては、人間の生活だかもぐらもちの生活だか判らないという惨めさに、もう我慢出来なくなったり、またいつ先方から襲撃されるか
仏教人生読本 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
これは大變たいへんと、總掛そうがゝりでならしをして、今度こんどまたおもおもひにぢんり、西にしからひがしむかつて坑道こうだうすゝけた。
心は直ぐ飛んで、遠い遠い小坂の鉱山へ行つた。物凄い髭面許りの坑夫に交つて、十日許りも坑道しきの中で鉱車トロツコを推した事があつた。真黒な穴の口が見える。それは昇降機エレヴエーターを仕懸けた縦坑であつた。
病院の窓 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
と云ひますから、「僕だつて男です、潔くお別れします。然し何も、生別死別を兼ぬる訳では無いでせう。人生は成程暗い坑道つかあなですけれど、往来皆此路、君と再び逢ふが無いとは信じられません。 ...
雲は天才である (新字旧仮名) / 石川啄木(著)