“かくま”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
68.3%
隠匿15.9%
角間7.3%
2.4%
1.2%
1.2%
庇護1.2%
蔵匿1.2%
隠囲1.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
して、当地に来ていることまでは気付かぬらしいが、もしそれが分ったら無事には済むまい。それで当分この屋敷におかくまい申そうと思う
夜明けの辻 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
それを近衛様がご心配あそばされ、吉之助様にお頼みになり、ご上人様をどこへなと安全なところへ、お隠匿かくまいなさろうとなされましたので。
犬神娘 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
やがて一同暇乞ひして、斯の父の永眠の地に別離わかれを告げて出掛けた。烏帽子、角間かくま四阿あづまや、白根の山々も、今は後に隠れる。
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)
「で、どうぞかくまってくだされ」
大鵬のゆくえ (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
たづね出さん爲御邊を是までまねき申たり以前の好みを以て若彼の者共をかくまおきも致しなば早速さつそく相渡し申すべし此儀取隱とりかくし候はゞ其許の爲になるまじといふ
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
便たよりて參り候はゞかくまひもいたすべけれども未だ手前てまへへは參り申さず主税之助方よりは昨日さくじつ尋ね參り候間右のむね
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
「では、鎌倉殿の仇をかくまわれて、御命にそむかるるお考えか」
日本名婦伝:静御前 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
だからみんな彼を庇護かくまって、故意わざと違った人相を云ったりするもんだから、捕えるには随分骨が祈れたそうだよ。
深夜の客 (新字新仮名) / 大倉燁子(著)
先刻さっきからの様子では、お前の処に誰か婦人を蔵匿かくまってある。それをば悪者がぎ出して、奪返しに来た様子だが。
活人形 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
亀吉の精悍せいかんさが眼立ちもしたが、平三の背景は亀吉とちがって、おおかめさんの連合つれあいが若い時分、吉原の年明ねんあけの女郎が尋ねてきたのを、車力宿で隠囲かくまってやっていたというのが、不心得で