“蔵匿”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ぞうとく33.3%
かくま16.7%
かくまい16.7%
かくまっ16.7%
ざうとく16.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
厖大ぼうだいなる蔵匿ぞうとく物資を商人どもから召し上げ、横へ流して巨利を占めようという計劃は、蓑賀殿と持木成助と来六屋出平の三者合議によるものだった。
先刻さっきからの様子では、お前の処に誰か婦人を蔵匿かくまってある。それをば悪者がぎ出して、奪返しに来た様子だが。
活人形 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
それはそれにて可いとして、少時しばらくなりとも下枝を蔵匿かくまいたる旅店の亭主、女の口より言いもらして主人を始めおれまでの悪事を心得おらんも知れず。
活人形 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
御当家おうちへ迷惑はかけないから、帰るまでああして蔵匿かくまって置いて下さらないか、衣服きものに血がついてたり、おどおどしている処を見ると、邪慳じゃけんしゅうとめにいびられる嫁か。
活人形 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
今一人は父を流離瑣尾さびの間に認識して、久しく家に蔵匿ざうとくせしめて置いた三宅氏の後たる武彦君である。私は次に父を弁護してくれた二人の名を挙げる。丹羽寛夫君と鈴木無隠君とである。
津下四郎左衛門 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)