兜衣かくし)” の例文
そこへ十八九に見える姿の好い女給が勘定書かんじょうがきを持って来た。彼はインバの兜衣かくしから蟇口がまぐちを出してその金を払うとともにすぐ腰をあげた。
青い紐 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
洋服の男はそう云って思いだしたように双手りょうて兜衣かくしに入れた。
港の妖婦 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)