“兜兒”の読み方と例文
新字:兜児
読み方割合
かくし100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
されど財布をこそ人にやりつれ、さきに兜兒かくしうちに入れ置きし「スクヂイ」二つ猶在らば、人々に取らせんものをと、かい探ぐるにあらず。
その面は色を失ひて、唇は打顫へり。我が、あな、何事のおはせしぞと驚き問ふ時、マリアは兜兒かくしの中より、一封のふみ取出とうでて、さて語をつゞけて云ふやう。
くだもの、果子など多く賜り、白銀幾つか兜兒かくしにさへ入れられたるわが喜はいふもさらなり、媼は衣服、器什くさ/″\の外、二瓶の葡萄酒をさへあがなひひ得て、さちある日ぞとおもふなるべし。