衣袋かくし)” の例文
「ホー、怪異ミラクルス! 怪異ミラクルス! 怪異ミラクルス!」と、あたかも一大秘密でも見出せしごとく、すぐさまその黄色い紙を衣袋かくしに押し込み、物をも云わず、岬の上の別荘めざして駆け出した。
南極の怪事 (新字新仮名) / 押川春浪(著)
紳士は衣袋かくしの間から一本平骨ひらぼねの扇子を抜出して、胸の辺りを、さやさや。
黒百合 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)