“衣摺”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
きぬず78.7%
きぬずれ21.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「できるなら近いお座敷のほうへ案内して行ってくれて、よそながらでも女王さんの衣摺きぬずれの音のようなものを聞かせてくれないか」
源氏物語:06 末摘花 (新字新仮名) / 紫式部(著)
第一、昨夜の曲者は衣摺きぬずれの音なんかしなかったぜ。百五十石や百八十石の御家人じゃ、平常着ふだんぎに羽二重や綸子りんずを着るはずはない。
銭形平次捕物控:126 辻斬 (新字新仮名) / 野村胡堂(著)
第一、昨夜の曲者は、衣摺きぬずれの音なんかしなかつたぜ。百五十石や百八十石の御家人ぢや、平常着ふだんぎに羽二重や綸子りんずを着る筈はない。
銭形平次捕物控:126 辻斬 (旧字旧仮名) / 野村胡堂(著)
榻の枕頭まくらもとけた灯は、いつもより明るくしてあった。と、また物の気配がして榻にあがってくる物の衣摺きぬずれのおとがした。
蘇生 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)