襯衣かくし)” の例文
お定が默つてゐたので、丑之助は自分で手探りに燐寸マツチを擦つて手ランプに移すと、其處に脱捨てゝある襯衣かくしの衣嚢から財布を出して、一圓紙幣を一枚女の枕の下に入れた。女は手ランプを消して
天鵞絨 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)