トップ
>
隠
>
かくし
ふりがな文庫
“
隠
(
かくし
)” の例文
旧字:
隱
それは
粋
(
いき
)
な外国人で、靴を穿いて来ましたが、其の靴をぬいで
隠
(
かくし
)
から
帛紗
(
ふくさ
)
を取出しましたから
何
(
なん
)
の風呂敷包かと思いますと、其の中から上靴を出してはきまして
真景累ヶ淵
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
兵隊上
(
へいたいあが
)
りの
小使
(
こづかい
)
のニキタは
乱暴
(
らんぼう
)
にも、
隠
(
かくし
)
を
一々
(
いちいち
)
転覆
(
ひっくりか
)
えして、すっかり
取返
(
とりか
)
えしてしまうのであった。
六号室
(新字新仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
この井戸は
一寸
(
ちょっと
)
見ると、山上の城によくある
隠
(
かくし
)
井戸らしく見えるが、決してそうでは無い。
古城の真昼
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
乱杭、歯くそ
隠
(
かくし
)
の
鉄漿
(
かね
)
をつけて、どうだい、その
状
(
ざま
)
で、全国の女子の服装を改良しようの、音楽を古代に
回
(
かえ
)
すの、美術をどうのと、鼻の
尖
(
さき
)
で議論をして、舌で世間を
嘗
(
な
)
めやがる。
薄紅梅
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
柳行李
(
やなぎごうり
)
の蓋にてそこらを叩き立て「へえ、旦那、
御常談
(
ごじょうだん
)
をなすつちやあいけません、わつちが道を急いで居るものだから、お
隠
(
かくし
)
なすつてからかはうと思つていらつしやるのでせう」
いがみの権太:(明治二十九年一月、明治座)
(新字旧仮名)
/
三木竹二
(著)
▼ もっと見る
殆
(
ほとんど
)
そのまゝ所持致をり候事故、当山の御厄介に相なり候に付いては、またもやその
隠
(
かくし
)
場所に困りをり候処、唯今にても当寺
表惣門
(
おもてそうもん
)
の
旁
(
かたわら
)
に立ちをり候
榎
(
えのき
)
の大木に目をつけ、
夜中
(
やちゅう
)
攀上
(
よじのぼ
)
り
榎物語
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
職務
(
しょくむ
)
を
取
(
と
)
るのは
前
(
まえ
)
にもいやであったが、
今
(
いま
)
はなお一
層
(
そう
)
いやで
堪
(
たま
)
らぬ、と
云
(
い
)
うのは、
人
(
ひと
)
が
何時
(
いつ
)
自分
(
じぶん
)
を
欺
(
だま
)
して、
隠
(
かくし
)
にでもそっと
賄賂
(
わいろ
)
を
突込
(
つきこ
)
みはせぬか、それを
訴
(
うった
)
えられでもせぬか
六号室
(新字新仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
拾った
処
(
とこ
)
を云わなければならないが、御迷惑が掛っちゃア済まねえから、売りてえのを我慢して、何うか御当人にお渡し申してえと思って、今まで腹掛の
隠
(
かくし
)
に
突込
(
つッこ
)
んでいた所が
松と藤芸妓の替紋
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
と治平は
真青
(
まっさお
)
になりブル/\慄え出すを見て、ガラリと鞄を
投
(
ほう
)
り出し、どたアりと
大胡座
(
おおあぐら
)
をかいて、
隠
(
かくし
)
からハンケーチを
取出
(
とりいだ
)
し、チンと
涕
(
はな
)
をかんで物をも云わず巻煙草に火を移し
霧陰伊香保湯煙
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
辞
(
じ
)
することの
出来
(
でき
)
ぬ
院長
(
いんちょう
)
は、
隠
(
かくし
)
から十
銭
(
せん
)
を
出
(
だ
)
して
彼
(
かれ
)
に
遣
(
や
)
る。
六号室
(新字新仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
隠
常用漢字
中学
部首:⾩
14画
“隠”を含む語句
隠匿
面隠
雪隠
隠密
隠袋
隠見
神隠
隠現
隠蔽
隠岐
隠家
御隠居
隠顕
隠士
隠微
目隠
隠々
莢隠元
隠処
内隠
...