“隠見”のいろいろな読み方と例文
旧字:隱見
読み方割合
いんけん76.9%
ちらつい7.7%
ちら/\7.7%
みえがくれ7.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
加茂川の崖にって、庭の木の間から東山の隠見いんけんされる水西荘、一昨年おととしの冬至、二百三十金で買った、山陽が自慢の家だった。
梅颸の杖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
いっ今夜こよいはこのままで」トおもう頃に漸く眼がしょぼついて来てあたまが乱れだして、今まで眼前に隠見ちらついていた母親の白髪首しらがくびまばら黒髯くろひげが生えて……課長の首になる
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
サイダーなどと染め抜いた赤や青の小旗が樹間に隠見ちら/\して居る中を、瓢箪を携へた梅見客が三々五々と逍遥して居るのが手に取るやうに見られた。
世の中へ (新字旧仮名) / 加能作次郎(著)
高台に出ると四辺あたりがにわかに開けて林の上を隠見みえがくれに国境の連山がかすかに見える。
小春 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)