“隠現”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
いんけん28.6%
いんげん28.6%
ちらつ28.6%
ちらちら14.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
二三の漁火ぎょかの星の如く、遠くちらつくと、稀に、銚子行汽船の過ぐるに当り、船燈長く波面にゆるき、金蛇隠現いんけんする如きを見るのみにして、樹林無く、屋舎おくしゃ無く、人語馬声無く、一刻一刻
大利根の大物釣 (新字新仮名) / 石井研堂(著)
「こなたの手くだを手くだと知らず、はるか後ろで、隠現いんげんさまざま、諜者の秘術をつくしているからおもしろい」
私本太平記:02 婆娑羅帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
早くもお勢を救い得たのちの楽しい光景ありさま眼前めさき隠現ちらつき、払っても去らん事が度々有る。
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
シュッシュッという弾丸たまの中を落来おちくる小枝をかなぐりかなぐり、山査子さんざしの株を縫うように進むのであったが、弾丸たまは段々烈しくなって、森の前方むこうに何やら赤いものが隠現ちらちら見える。