“へ”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:
語句割合
26.5%
19.4%
11.8%
7.1%
6.5%
4.6%
3.9%
3.5%
3.2%
1.9%
1.3%
1.1%
0.9%
0.9%
0.6%
0.6%
0.5%
0.5%
0.5%
0.3%
0.3%
0.3%
0.3%
0.3%
0.3%
0.3%
0.2%
0.2%
0.2%
0.2%
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0.2%
0.2%
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0.2%
0.2%
0.2%
0.2%
0.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
その結婚は父の承認をないでも有効なのだから、バアナムの立場は、なんら法律的に根拠のあるものでないことを熟知していたし
浴槽の花嫁 (新字新仮名) / 牧逸馬(著)
そうして、そのさけみずには、ことごとくどくれておきました。大将たいしょうは、てきがきっとはららして、のどをかわかしてくるにちがいない。
酒倉 (新字新仮名) / 小川未明(著)
「怪談ですよ、心細いな、こいつは食べるものじゃありません、それ、よく言うでしょう、猫が化けたとか、いたちを垂れたとか」
草紅葉まだくけれど、そのにも落葉うごけり。向ひ山、こなたの小丘、見るものはみな枯木のみ。
心なき里人も世に痛はしく思ひて、色々の物など送りてなぐさむるうち、かの上﨟はおもひおもりてや、みつきて程もず返らぬ人となりぬ。
滝口入道 (旧字旧仮名) / 高山樗牛(著)
腹もっていた。寒気は、夜が深まるにつれて、身に迫っていためつけて来た。口をけば、残り少ない元気が消えてしまうのをおそれた。
石狩川 (新字新仮名) / 本庄陸男(著)
第一腹がって蒲団も帽子も上衣うわぎもないのだ。今度棉入れを売ってしまうと、褌子ズボンは残っているが、こればかりは脱ぐわけにはかない。
阿Q正伝 (新字新仮名) / 魯迅(著)
都会の西、南部、赤坂と芝とを住みる数回のうちに三ヶ所もそれがあるとすれば、蔦の門には余程縁のある私である。
蔦の門 (新字旧仮名) / 岡本かの子(著)
大来目主おほくめぬしと、ひ持ちて仕へしつかさ、海行かば水漬みづかばね、山ゆかば草むす屍、おほきみのにこそ死なめ、かへりみはせじと言立ことだ
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
声を張った、扇拍子、畳を軽くちながら、「筑紫下りの西国船、ともに八ちょうに八挺、十六挺の櫓櫂ろかいを立てて……」
南地心中 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
大君のに捨てたりしもののふのいのちは道のいのちならずや (八田知紀)
愛国歌小観 (旧字旧仮名) / 斎藤茂吉(著)
幾許ここだ」という副詞も注意すべきもので、集中、「神柄かむから幾許ここだ尊き」(巻二・二二〇)「妹がに雪かも降ると見るまでに幾許ここだもまがふ梅の花かも」(巻五・八四四)
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
男「へい、そうですか、そんならお前さんのところの娘にちがえねえのだね、おいおっかア、こっちへんねえな」
塩原多助一代記 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
そこへ持つてくと、売酒郎噲々ばいしゆらうくわい/\が、所謂七の絹で七たびした酒を飲ませたといふ、東山の竹酔館は、表の招牌まねきかんばん
その七機一反のかわりになるのだから、日中機のほうもまた多くの親しい女たちが集まって、たり織ったり縫ったりすることを、手つだっていたにちがいないのである。
母の手毬歌 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
は言ふこともなし。ただ歌よみしつらくのみ」といひて、その行くも見えずして忽に失せぬ
この薄暮というのは暮れにまる事、また肉薄というのは人々互に押し合いし合い丁度今日電車に乗り込む時の様に相まる事で、ススキの場合もそれと全く同意味である。
植物記 (新字新仮名) / 牧野富太郎(著)
すると廊下を一つだてた、同じ水に臨んだ小室こべやの方で、やがて小夜子がお愛相あいそ笑いしていると思ったが、しばらくすると再び庸三たちの方へ戻って来た時には、ビイルでもんだものらしく
仮装人物 (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
桂次けいじおもひやりにべてははるかにおちつきてひややかなるものなり、おぬひさむれがいよ/\歸國きこくしたとつたならば、あなたはなんおもふてくださろう、朝夕あさゆふがはぶけて、厄介やくかいつて
ゆく雲 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
一歩くだった態度を採っていたのではないかと思う。
随筆 宮本武蔵 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
更にその両足をあごにこすり付くまでに引きあげて、肩から背にかけて縛りつけるのであるから、彼は文字通りに海老のような形になって、押潰されたようにり伏しているのである。
拷問の話 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
これは夜になるとこの店の出入が烈しいために、自然とってこんな事になるので、改良したらよかろうと思うが、かつて一度もこの赤煉瓦が取り除かれたためしがない。
暗黒公使 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
「あんまり鏡を見てると、鏡がりますよ。」
春風秋雨半世紀以上をた今日に於てこれをけみして見ると、その中でなんぼも実績が挙がっていないのに一驚を喫する。今日これを回想すれば爾来有為の活動時代に私は何をして過ごして来たのか。
お慈悲の深い上人様はどの道おれ好漢いいおとこにして下さるのよ、ハハハ、なあお吉、弟を可愛がればいい兄きではないか、腹のったものには自分が少しは辛くても飯を分けてやらねばならぬ場合もある
五重塔 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
つとちてやの出給いでたまふを、ひすがりてそでをとれば、はなさぬか不埒者ふらちもの振切ふりきるを、お前樣まへさまどうでも左樣さやうなさるので御座ござんするか、わたし浮世うきよものになさりまするおか、わたくし一人ひとりもの
われから (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
奧樣おくさま立上たちあがつて、わたし大層たいそう邪魔じやまをしました、それならばるべくはややすむやうにおわたしつてるばかりの身體からだやへあいだことさむいとても仔細しさいはなきに、かまひませぬかられをておいで
われから (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
のひとつぶやき
白羊宮 (旧字旧仮名) / 薄田泣菫薄田淳介(著)
ふたまたささやぐ。
白羊宮 (旧字旧仮名) / 薄田泣菫薄田淳介(著)
手前らがそれをして貰えたくって己んとこへ膝をついてえつくばってやって来たんだ、——膝をついてな、やって来たんじゃねえか。
この盲人めくらがな! それだのに手前たちのために俺は運をなくしなきゃならねえ! 馬車を乗り𢌞せようってのに、えつくばいの乞食になって
かれ火たき小子わらは二人、かまどに居たる、その小子どもに儛はしむ。ここにその一人の小子、「汝兄なせまづ儛ひたまへ」といへば、その兄も、「汝弟なおとまづ儛ひたまへ」といひき。
押してもついてもグシャグシャと汁をだしてこむばかりで動きもしない。頭をがくがく振つてみても、要するにぬれ雑巾の重味だけをがくがくゆさぶつてゐるやうなものだ。手ごたえがなかつた。
先生と前へ出るとえつくばっているくせに、かげへまわると『矢の倉』の、由良君のと、いまゝで三十何年厄介になって来たことを何とも思わねえつらをしやァがる。
春泥 (新字新仮名) / 久保田万太郎(著)
ここにいるロザリもエレンも、一度はその気狂い染みた恋愛の相手になったのですが、女たちの話をくと、甘えてり下ってしようがないというんです。
母子叙情 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
マスクつてんな格好かくかうのものね
塩辛しおからき浮世のさまかしち
突貫紀行 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
私の心はもうたつた一つの場所にばかり住んでゐて、らされてゐます——びた釘のやうに腐蝕してゐるのです。
そして、いじらしくも指までしゃげてしまった、あの四肢てあしの姿が、私の心にこうも正確な、まるで焼印のようなものを刻みつけてしまったのです
白蟻 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
この大夕立が秩父山を通り過ぎて、東の地平線上に銀のりを着けたような一塊の雲となって、東京の空あたりに余勢を逞しうするのは、三時間も経った後である。
奥秩父の山旅日記 (新字新仮名) / 木暮理太郎(著)
平馬は、隠居の赧ら顔が、自分の方へ向けられたので、ようやくほっとして、険のある目元に、急に、つらいに似た、微笑さえ浮かべて
雪之丞変化 (新字新仮名) / 三上於菟吉(著)
今日では何も昔のように社会の落伍者、敗北者、日蔭者と肩身を狭くり下らずとも、公々然として濶歩し得る。今日の文人は最早社会の寄生虫では無い、食客では無い、幇間では無い。
貴重なる資源ルナビゥムを積みこむことが出来たので、新月号のスピードは予定のとおりにあがり、火星へする日も、予定日を狂わないだろうと思われた。
三十年後の世界 (新字新仮名) / 海野十三(著)
伏しておもふに皇帝陛下、一を得て光宅くわうたくし、三に通じて亭育ていいくしたまふ。紫宸にいまして徳は馬のつめの極まるところにかがふり、玄扈げんこいまして化は船のいたるところを照したまふ。