)” の例文
旧字:
この殿にまうでて見れば、あなかしこ小松叢生むらおひ、にい寄る玉藻いろくづ、たまたまは棹さす小舟、海苔粗朶のりそだあひにかくろふ。
(新字旧仮名) / 北原白秋(著)
大来目主おほくめぬしと、ひ持ちて仕へしつかさ、海行かば水漬みづかばね、山ゆかば草むす屍、おほきみのにこそ死なめ、かへりみはせじと言立ことだ
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
ウラニウム爆弾だの、死の灰だの、血なまぐさい話をしたあとでは、この山のの静けさがなにかありがたくて、サト子は涙を落すところだった。
あなたも私も (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
大君のにこそ、とは日本のひと全部の、ひそかな祈願の筈である。さして行く笠置かさぎの山、とおおせられては、藤原季房ならずとも、泣き伏すにきまっている。
一灯 (新字新仮名) / 太宰治(著)
笑ひこそ今はやみたれ、母の名はなほ脣のに波立てる
昭和時代に「大君おおきみにこそ死なめ」
暁の声するかたの丘のに。——
(新字旧仮名) / 石川啄木(著)
間道かんどうの藤多きでたりし
五百句 (新字旧仮名) / 高浜虚子(著)
魔王死に絶えし森の
わがひとに与ふる哀歌 (新字旧仮名) / 伊東静雄(著)
上総かづさ潟長柄かたながらにも
晶子詩篇全集拾遺 (新字旧仮名) / 与謝野晶子(著)
わた
私本太平記:05 世の辻の帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
遠つ浪に寄するごと、遠つ風吹き寄するごと、その声は夜空つたひて、いよいよ近く響きて、さて絶えて、また続け鳴く。近き田もまた競ひ湧く。
これは、君命を帯びて辺土の防備に行くのだが、その別を悲しむ歌である。これも彼等の真実の一面、また、「大君のにこそ死なめのどには死なじ」
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
お慕いもしていないくせに大君のに死すなどと出まかせをいい、あの方を戦争に利用しようとしていた悪党どもは、あの方があまり平和を愛されるので腹をたて
だいこん (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
遠つ浪に寄するごと、遠つ風吹き寄するごと、その声は夜空つたひて、いよいよに近く響きて、さて絶えて、また続け鳴く。近き田もまた競ひ湧く。
観相の秋 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
「難波潟潮干に立ちて見わたせば淡路の島にたづわたる見ゆ」(巻七・一一六〇)、「円方まとかたの湊の渚鳥すどり浪立てや妻呼び立ててに近づくも」(同・一一六二)
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
水鳥の鳰の浮巣のさだめなさ水量みかさまさればにと浮きつつ
海阪 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
かぎろひの夕莢雲ゆふさやぐもかなかなの啼くも早しつつあり
白南風 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
浪速なみはやに騒ぐ味鳧あぢがもや、その
新頌 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
言問へよ、今にして岬岬さきざき
海豹と雲 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
言問へよ、今にして岬岬さきざき
海豹と雲 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
にたつかぎり、くに
全都覚醒賦 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
帆の綱がに揺るるのみ。
海豹と雲 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
帆の綱がに揺るるのみ。
フレップ・トリップ (新字新仮名) / 北原白秋(著)