“やうす”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
樣子52.9%
様子18.6%
態度6.9%
挙動4.9%
風采3.9%
容子2.9%
擧動2.0%
動靜1.0%
光景1.0%
動静1.0%
外貌1.0%
姿致1.0%
容態1.0%
景状1.0%
風貌1.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
つく/″\と小池は、田舍ゐなかの小ひさな町に住みながら東京風の生活にあこがれて、無駄な物入りに苦んでゐるらしい母子おやこ樣子やうすを考へた。
東光院 (旧字旧仮名) / 上司小剣(著)
「ほんとさ。おまへさん。」おとよは首を長くのばして、「私の僻目ひがめかも知れないが、じつはどうも長吉ちやうきち様子やうすが心配でならないのさ。」
すみだ川 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
清浦奎吾きようらけいご氏は持前の容貌かほたちが、頭は尖つてゐるし、眼は小さし、余りどつとしないので、せめて態度やうすにでもしつかりしたところが無くつちやと
あい……旦那様だんなさま有難ありがたうございます。と可愛かあいらしい手をいて、くびを横にして挨拶あいさつをします挙動やうすが手のきやうから、辞儀じぎ仕方しかたがなか/\叮嚀ていねいでげす。主「ンー……お前様まへさんんだらうね……。 ...
髪は塵埃ほこりまみれて白け、面は日に焼けて品格ひんなき風采やうすの猶更品格なきが、うろ/\のそ/\と感応寺の大門を入りにかゝるを、門番尖り声で何者ぞと怪み誰何たゞせば、吃驚して暫時しばらく眼を見張り
五重塔 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
かれ何程なにほど節約せつやくしてもつひにじり/\とへつくのみである財布さいふすがつて、すゝきいたやうぢたくちなんでもころしてるのだといふ容子やうすをしてその々々ときざんですごした。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
菊池君は私には叩頭おじぎをして、滿々と酌を享けたが、此擧動やうすは何となく私に興を催させた。
菊池君 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
日についで支度にかゝれば二月の末には萬々ばん/\用意はとゝのひたり爰に皆々を呼集よびあつ評定ひやうぢやうに及ぶ樣はすぐさま江戸へ下るべきや又は大坂表へ出て動靜やうす
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
周旋しうせんすべし依て千兩は千石の御墨附おすみつきと御引替にくだおかるべしとかたらうに兩人とも昨日の動靜やうす安堵あんどしければこの事を所々へ取持たれば其を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
するとかたはらから、またその光景やうすむすめふのには、「その巡査おまはりさんがね、洋刀サアベルを、カチヤ/\カチヤ/\ゆすぶつてわらつてた。」とします。
廓そだち (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
赤穴あかな母子おやこにむかひて、吾が近江をのがれ来りしも、雲州の動静やうすを見んためなれば、一たび下向くだりてやがて帰り来り、五一菽水しゆくすゐつぶね御恩めぐみをかへしたてまつるべし。五二今のわかれを給へといふ。
番頭の庄兵衞、無口らしく頑固らしい外貌やうすに似ず、思ひきつていろ/\のことを打合けてくれましたが、恐らくこれは、新主人に對する、日頃の鬱憤を漏らしたものでせう。
幾度水にくゞツたかと思はれる銘仙めいせんあはせに、新しい毛襦子けじゆすえりをかけて、しやツきりした姿致やうす長火鉢ながひばちの傍に座ツてゐるところは、是れが娘をモデルに出す人柄ひとがらとは思はれぬ。
平民の娘 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)
病人あしらひにされるまでの事はない、手拭だけを絞つて貰へば顔も一人で洗ふたが好い気持ぢや、とたがの緩みし小盥に自ら水を汲み取りて、別段悩める容態やうすも無く平日ふだんの如く振舞へば
五重塔 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
いざこれよりは鋭次に会ひ、其時清を押へ呉たる礼をも演べつ其時の景状やうすをも聞きつ、又一ツには散〻清を罵り叱つて以後こののち我家に出入り無用と云ひつけ呉れむと立出掛け
五重塔 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)