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様子
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やうす
ふりがな文庫
“
様子
(
やうす
)” の例文
旧字:
樣子
此
(
こ
)
の
按摩
(
あんま
)
杖
(
つゑ
)
を
力
(
ちから
)
に、
川
(
かは
)
べりの
水除
(
みづよ
)
け
堤
(
づゝみ
)
へ
来
(
く
)
ると、
杖
(
つゑ
)
の
先
(
さき
)
へ
両手
(
りやうて
)
をかけて、ズイと
腰
(
こし
)
を
伸
(
の
)
ばし、
耳
(
みゝ
)
欹
(
そばだ
)
てゝ
考
(
かんが
)
えて
居
(
ゐ
)
る
様子
(
やうす
)
、——と
言
(
い
)
ふ。
怪力
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
「ほんとさ。お
前
(
まへ
)
さん。」お
豊
(
とよ
)
は首を長く
延
(
のば
)
して、「私の
僻目
(
ひがめ
)
かも知れないが、
実
(
じつ
)
はどうも
長吉
(
ちやうきち
)
の
様子
(
やうす
)
が心配でならないのさ。」
すみだ川
(新字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
帯
(
おび
)
の
間
(
あひだ
)
から
紙幣入
(
さついれ
)
を出して
幾許
(
いくら
)
か
払
(
はらひ
)
をして
帰
(
かへ
)
る時に、重い口からちよいと
世辞
(
せじ
)
を
云
(
い
)
つて
往
(
ゆ
)
きましたから、
大
(
おほ
)
きに
様子
(
やうす
)
が
宜
(
よろ
)
しうございました。
世辞屋
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
奥
(
おく
)
さんが
坐敷
(
ざしき
)
の
真中
(
まんなか
)
へ
立
(
た
)
つて、
茫然
(
ぼんやり
)
、
斯
(
か
)
う
周囲
(
まはり
)
を
見回
(
みまは
)
してゐた
様子
(
やうす
)
つたら、——随分
可笑
(
おかし
)
なもんでした
それから
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
何
(
なん
)
だか、
隔
(
へだて
)
の
或物
(
あるもの
)
を
撤
(
てつ
)
して、
直接
(
ぢか
)
に
私
(
わたし
)
に
接
(
せつ
)
して
見
(
み
)
やうとする
様子
(
やうす
)
が、
歴々
(
あり/\
)
と
素振
(
そぶり
)
に
見
(
み
)
える。
背負揚
(新字旧仮名)
/
徳田秋声
(著)
▼ もっと見る
そこで二人は大家へ行つて
部屋
(
へや
)
の
様子
(
やうす
)
をきき正した。
私達
(
わたしたち
)
はもう家そのものはどうでも良かつた。たゞ
自分達
(
じぶんたち
)
の
疲
(
つか
)
れた
身体
(
からだ
)
に一時も早く
得心
(
とくしん
)
を
与
(
あた
)
へるために直ぐその家を借りようといふ
気
(
き
)
になつた。
美しい家
(新字旧仮名)
/
横光利一
(著)
テン太郎さん ちよつと、まつて なんだか中の
様子
(
やうす
)
がへんですよ
小熊秀雄全集-22:火星探険―漫画台本
(新字旧仮名)
/
小熊秀雄
(著)
『
猟師
(
れふし
)
に
撃
(
う
)
たれた
様子
(
やうす
)
でもなかつたし。』
火を喰つた鴉
(新字旧仮名)
/
逸見猶吉
(著)
さらさら悲しい
様子
(
やうす
)
も
緑の種子
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
売薬
(
ばいやく
)
は
先
(
さき
)
へ
下
(
お
)
りたが
立停
(
たちどま
)
つて
頻
(
しきり
)
に
四辺
(
あたり
)
を
瞻
(
みまは
)
して
居
(
ゐ
)
る
様子
(
やうす
)
、
執念深
(
しふねんぶか
)
く
何
(
なに
)
か
巧
(
たく
)
んだか、と
快
(
こゝろよ
)
からず
続
(
つゞ
)
いたが、さてよく
見
(
み
)
ると
仔細
(
しさい
)
があるわい。
高野聖
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
西京
(
さいきやう
)
大坂
(
おほさか
)
の
芸妓
(
げいこ
)
も
参
(
まゐ
)
つて
居
(
を
)
りましたが、
皆
(
みな
)
丸髷
(
まるまげ
)
で
黒縮緬
(
くろちりめん
)
の
羽織
(
はおり
)
へ
一寸
(
ちよつと
)
黒紗
(
くろしや
)
の
切
(
き
)
れを
縫
(
ぬ
)
ひつけて
居
(
を
)
りまして、
其
(
そ
)
の
様子
(
やうす
)
は
奥様然
(
おくさまぜん
)
とした
拵
(
こし
)
らへで
牛車
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
長吉
(
ちやうきち
)
はたゞ眼を
円
(
まる
)
くしてお
糸
(
いと
)
の顔を見るばかりである。いつもと変りのない元気のいゝはしやぎ切つた
様子
(
やうす
)
がこの場合
寧
(
むし
)
ろ
憎
(
にく
)
らしく思はれた。
すみだ川
(新字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
竹村
(
たけむら
)
もそれ
以上
(
いじやう
)
聞
(
き
)
きも
詰
(
なじ
)
りもしたくなかつた。
彼女
(
かのぢよ
)
も
大抵
(
たいてい
)
様子
(
やうす
)
がわかつたらしかつた。
彼女の周囲
(新字旧仮名)
/
徳田秋声
(著)
どうも
様子
(
やうす
)
がわからん
小熊秀雄全集-22:火星探険―漫画台本
(新字旧仮名)
/
小熊秀雄
(著)
(
畜生
(
ちくしやう
)
、)といつたが
馬
(
うま
)
は
出
(
で
)
ないわ。びく/\と
蠢
(
うごめ
)
いて
見
(
み
)
える
大
(
おほき
)
な
鼻面
(
はなツつら
)
を
此方
(
こちら
)
へ
捻
(
ね
)
ぢ
向
(
む
)
けて
頻
(
しきり
)
に
私等
(
わしら
)
が
居
(
ゐ
)
る
方
(
はう
)
を
見
(
み
)
る
様子
(
やうす
)
。
高野聖
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
其
(
そ
)
れにも
係
(
かゝは
)
らず、自分の母親のお
豊
(
とよ
)
はあまり
好
(
よ
)
くは思つてゐない
様子
(
やうす
)
で、
盆暮
(
ぼんくれ
)
の
挨拶
(
あいさつ
)
もほんの義理一
遍
(
ぺん
)
らしい事を
構
(
かま
)
はず
素振
(
そぶり
)
に
現
(
あらは
)
してゐた事さへあつた。
すみだ川
(新字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
御存生
(
ごぞんじやう
)
なら
川田
(
かはだ
)
小
(
こ
)
一
郎
(
らう
)
君
(
くん
)
だね、
腹
(
はら
)
の
膨
(
ふく
)
れてゐる
処
(
ところ
)
から
体格
(
かつぷく
)
と云ひ、ニコヤカなお
容貌
(
かほつき
)
と云ひ、
頸
(
えり
)
が
二重
(
ふタヘ
)
に
成
(
な
)
つてゐる
様子
(
やうす
)
はそつくりだね、
何
(
なに
)
しろもう
神
(
かみ
)
になつちまつて
仕
(
し
)
やうがない
七福神詣
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
其
(
そ
)
の
様子
(
やうす
)
を
聞
(
き
)
けば、
私
(
わし
)
が
言托
(
ことづけ
)
を
為
(
し
)
た
通
(
とほ
)
り、
何
(
なに
)
か、
内儀
(
ないぎ
)
の
形代
(
かたしろ
)
を
一心
(
いつしん
)
に
刻
(
きざ
)
むと
聞
(
き
)
く、……
其
(
それ
)
が
成就
(
じやうじゆ
)
したと
言
(
い
)
ふ
昨夜
(
ゆふべ
)
ぢや。
神鑿
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
又他の一人が門前の溝にかけた石橋の欄干に腰をおろし煙管で烟草をのんでゐた
様子
(
やうす
)
合
(
あひ
)
を見て、この馬車に乗つて来た人は同じやうな生垣つゞきの隣家ではなくして
冬の夜がたり
(新字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
何
(
なに
)
を
云
(
い
)
ふんだな、さつき
身延山
(
みのぶさん
)
へお
参
(
まゐ
)
りに
来
(
き
)
た人が道に迷つて
此処
(
こゝ
)
に
来
(
き
)
たが、それは
吉原
(
よしはら
)
にゐた時に出た客なんだよ、三
両
(
りやう
)
包
(
つゝ
)
んで出したが
跡
(
あと
)
に
切餅
(
きりもち
)
(二十五
両
(
りやう
)
包
(
づゝみ
)
)二
俵
(
へう
)
位
(
ぐらゐ
)
はある
様子
(
やうす
)
鰍沢雪の夜噺(小室山の御封、玉子酒、熊の膏薬)
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
宜
(
よ
)
いか
按摩
(
あんま
)
、と
呼
(
よ
)
ばゝつて、
備中守
(
びつちうのかみ
)
、
指
(
ゆび
)
のしなへでウーンと
打
(
う
)
つたが、
一向
(
いつかう
)
に
感
(
かん
)
じた
様子
(
やうす
)
がない。さすがに
紫色
(
むらさきいろ
)
に
成
(
な
)
つた
手首
(
てくび
)
を、
按摩
(
あんま
)
は
擦
(
さす
)
らうとせず
怪力
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
四五
日目
(
にちめ
)
に
一人
(
ひとり
)
か
二人
(
ふたり
)
もあればいゝ
方
(
はう
)
なので、
道子
(
みちこ
)
はその
頃
(
ころ
)
頻
(
しきり
)
と
人
(
ひと
)
の
噂
(
うはさ
)
をする
浅草公園
(
あさくさこうゑん
)
の
街娼
(
がいしやう
)
にならうと
決心
(
けつしん
)
したが、どの
辺
(
へん
)
に
出
(
で
)
ていゝのか
見当
(
けんたう
)
がつかないので、
様子
(
やうす
)
をさぐりに
吾妻橋
(新字旧仮名)
/
永井荷風
、
永井壮吉
(著)
一
尺
(
しやく
)
ぐらゐ
跡
(
あと
)
に
退
(
さが
)
つて
待
(
ま
)
つて
居
(
ゐ
)
る
様子
(
やうす
)
、それが
東京
(
とうきやう
)
の人だと
牛車
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
然
(
さ
)
うかと
思
(
おも
)
へば、
帯
(
おび
)
から
下
(
した
)
は、げつそりと
風
(
ふう
)
が
薄
(
うす
)
く、
裙
(
すそ
)
は
緊
(
しま
)
つたが、ふうわりとして
力
(
ちから
)
が
入
(
はい
)
らぬ。
踵
(
かゝと
)
が
浮
(
う
)
いて、
恁
(
か
)
う、
上
(
うへ
)
へ
担
(
かつ
)
ぎ
上
(
あ
)
げられて
居
(
ゐ
)
さうな
様子
(
やうす
)
。
神鑿
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
客
(
きやく
)
は
裸体
(
はだか
)
のまゝ
窓
(
まど
)
に
腰
(
こし
)
をかけて
煙草
(
たばこ
)
をのむ
女
(
をんな
)
の
様子
(
やうす
)
を
眺
(
なが
)
めながら
吾妻橋
(新字旧仮名)
/
永井荷風
、
永井壮吉
(著)
喚
(
わめ
)
くが、しかし、
一騎
(
いつき
)
朝蒐
(
あさがけ
)
で、
敵
(
てき
)
を
詈
(
のゝし
)
る
勇
(
いさ
)
ましい
様子
(
やうす
)
はなく、
横歩行
(
よこあるき
)
に、ふら/\して、
前
(
まへ
)
へ
出
(
で
)
たり、
退
(
すさ
)
つたり、
且
(
か
)
つ
蹌踉
(
よろ
)
めき、
且
(
か
)
つ
独言
(
ひとりごと
)
するのである。
神鑿
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
捻
(
つね
)
つても
確
(
たしか
)
に
活返
(
いきかへ
)
つたのぢやが、
夫
(
それ
)
にしても
富山
(
とやま
)
の
薬売
(
くすりうり
)
は
何
(
ど
)
うしたらう、
那
(
あ
)
の
様子
(
やうす
)
では
疾
(
とう
)
に
血
(
ち
)
になつて
泥沼
(
どろぬま
)
に。
高野聖
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
また
此
(
こ
)
の
様子
(
やうす
)
を
見
(
み
)
ては、
誰
(
たれ
)
も
怪
(
あやし
)
まずには
居
(
ゐ
)
られない。——
越中
(
ゑつちう
)
馬
(
うま
)
を
控
(
ひか
)
へ、
坐頭
(
ざとう
)
の
坊
(
ばう
)
何
(
なに
)
をする、と
言
(
い
)
ふ。
怪力
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
何
(
なに
)
、さういふ
様子
(
やうす
)
の
見
(
み
)
えるのは、つひ
四五日前
(
しごにちまへ
)
からで、
其前
(
そのさき
)
には
些少
(
ちつと
)
もこんなことはありはしなかつた。
帰
(
かへ
)
つて
母様
(
おつかさん
)
にさういつて、
何故
(
なぜ
)
だか
聞
(
き
)
いて
見
(
み
)
やうと
思
(
おも
)
つたんだ。
化鳥
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
けれども
鰤
(
ぶり
)
ではたしかにない、あの
腹
(
はら
)
のふくれた
様子
(
やうす
)
といつたら、
宛然
(
まるで
)
、
鮟鱇
(
あんかう
)
に
肖
(
に
)
て
居
(
ゐ
)
るので、
私
(
わたし
)
は
蔭
(
かげ
)
じやあ
鮟鱇博士
(
あんかうはかせ
)
とさういひますワ。
此間
(
このあひだ
)
も
学校
(
がくかう
)
へ
参観
(
さんくわん
)
に
来
(
き
)
たことがある。
化鳥
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
方々
(
かた/″\
)
の
様子
(
やうす
)
は
皆
(
みな
)
略
(
ほゞ
)
分
(
わか
)
つた、いづれも、それ/″\お
役者
(
やくしや
)
である。が、
白足袋
(
しろたび
)
だつたり、
浴衣
(
ゆたか
)
でしよたれたり、
貝
(
かひ
)
の
口
(
くち
)
が
横
(
よこ
)
つちよだつたり、
口上
(
こうじやう
)
を
述損
(
のべそこな
)
つたり……一
体
(
たい
)
それは
何
(
なに
)
ものだい。
十和田湖
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
様
常用漢字
小3
部首:⽊
14画
子
常用漢字
小1
部首:⼦
3画
“様子”で始まる語句
様子合