“鮟鱇”のいろいろな読み方と例文
読み方(ふりがな)割合
あんこう81.5%
あんかう18.5%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
相応に売った婦人おんなでしたが、ごくじみなたちで、八幡様よりの米屋に、米搗こめつきをしていた、渾名あだなをニタリの鮟鱇あんこう
式部小路 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
貴様はつね/″\鮟鱇あんこうと云う魚のようにぽかんと口を開けているから、砂が這入はいるのだ、もう此の上は生かそうと殺そうと勝手にせよと
聞書抄:第二盲目物語 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
「テヘッ。呆れて物が云えねえ。咽喉のビクビクが可哀相なら、引っくりけえった鮟鱇あんこうなんか見ちゃいられねえや。勝手にしやがれだ。ケッ……」
芝居狂冒険 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
けれどもぶりではたしかにない、あの腹のふくれた様子といったら、まるで、鮟鱇あんこうているので、私は蔭じゃあ鮟鱇博士とそういいますワ。
化鳥 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
乃公は伯父さんを魚屋の店に吊してある鮟鱇あんこうと見立て、冗談半分に釣る積りで、口のあたりはりを下した。
いたずら小僧日記 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
寒鯥かんむつ鮟鱇あんかう寒比目魚かんびらめなぞをかつぎながら、毎日大森の方から來てわたしの家の前に荷をおろす年若な肴屋がある。
桃の雫 (旧字旧仮名) / 島崎藤村(著)
きつねだとか、頬白ほゝじろだとか、山雀やまがらだとか、鮟鱇あんかうだとかさばだとか、うぢだとか、毛虫けむしだとか、くさだとか
化鳥 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
鮟鱇あんかうにしてはすこかほがそぐはないからなににしやう、なにるだらう
化鳥 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
水仙すゐせんかを浮世小路うきよこうぢに、やけざけ寸法すんぱふは、鮟鱇あんかうきもき、懷手ふところで方寸はうすんは、輪柳わやなぎいとむすぶ。
五月より (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
「それと氣の付いた御家人喜六と唐人お勇が、吉三郎如きに大事の手形を取られちやかなはないから、鮟鱇あんかう河豚ふぐと言つて食はせ、實は毒酒で殺して死骸から牙彫けばりの手形を拔いたのだよ」