“盆暮”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ぼんくれ80.0%
ぼんく20.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
れにもかゝはらず、自分の母親のおとよはあまりくは思つてゐない様子やうすで、盆暮ぼんくれ挨拶あいさつもほんの義理一ぺんらしい事をかまはず素振そぶりあらはしてゐた事さへあつた。
すみだ川 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
彼が結婚後家計膨脹ぼうちょうという名義のもとに、毎月まいげつの不足を、京都にいる父から填補てんぽしてもらう事になった一面には、盆暮ぼんくれの賞与で、その何分なんぶんかを返済するという条件があった。
明暗 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
しかも物質的に報いられる所ははなはうすく給料等も時々の手当てに過ぎず煙草銭たばこせんにもきゅうすることがあり衣類は盆暮ぼんくれに仕着せを
春琴抄 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
盆暮ぼんくれには母子そろって挨拶にくるのを欠かさない——いまは息子の孫七があとをとって、自前じまえの田畑を耕し、ささやかながら老母を養っている。
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)