“黒七子”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
くろななこ85.7%
くろなゝこ14.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
黒七子くろななこの紋つき着流しのまま、葛籠笠を片手に、両刀を手挾たばさんで梯子段へかかる大次郎のうしろから、法外老人と千浪が送りにつづいて口ぐちに
煩悩秘文書 (新字新仮名) / 林不忘(著)
シカシ生憎あいにく故障も無かッたと見えて昇は一時頃に参ッた。今日は故意わざと日本服で、茶の糸織の一ツ小袖こそで黒七子くろななこの羽織、帯も何か乙なもので、相変らずりゅうとした服飾こしらえ
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
こえぬと見えせいたか面體めんてい柔和にうわにて眉毛まゆげ鼻筋はなすぢ通りて齒並はならそろいやみなき天晴の美男にして婦人ふじんすく風俗ふうぞくなり衣類は黒七子くろなゝこの小袖にたちばな紋所もんどころつけ同じ羽折はをり
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
卷上れば天一坊はあつたけからざる容體ようだいに着座す其出立には鼠色ねずみいろ琥珀こはく小袖こそでの上に顯紋紗けんもんしや十徳じつとくを着法眼袴はふげんはかま穿はきたり後の方には黒七子くろなゝこの小袖に同じ羽織茶宇ちやうはかま穿はき紫縮緬むらさきちりめん服紗ふくさにて小脇差こわきざし
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)