“小脇差”の読み方と例文
読み方割合
こわきざし100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
はげしくいって、キッと小脇差こわきざしに手をかけて立ちどまると、甲虫かぶとむしのような茶色ちゃいろ具足ぐそくをつけたさむらいが、いきなりおどりあがって左右から二本のやりをつき向けた。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
抜き打ちに敵の小手こてに斬りつけた。あいにくと少年のことで、一尺八寸ばかりの小脇差こわきざししか差していない。
夜明け前:02 第一部下 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
彼らが祖先から受けついで来た武士だけが何の役にも立たなくなったのだ。それでも小脇差こわきざしを腰につけ、す足に草鞋わらじをはき、着物の尻をはしょってやって来たのである。
石狩川 (新字新仮名) / 本庄陸男(著)