“ものおもい”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
憂愁33.3%
物思33.3%
鬱陶33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
御庭の夏を眺めながら憂愁ものおもいに沈んでおいでなさることもあり、又、日によっては直に御二階へ御上りになって、御飯の時よりほかには下りておいでなさらないこともありました。
旧主人 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
彼等もまた私のように物思ものおもいしているからだろう、というのである。どういう物思かというに、妻恋つまこいをして、妻を慕いつつ飛んで行くという気持で、自分の心持を雁に引移して感じて居るのである。
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
折しも小春の空長閑のどけく、斜廡ひさしれてさす日影の、払々ほかほかと暖きに、黄金丸はとこをすべり出で、椽端えんがわ端居はしいして、独り鬱陶ものおもいに打ちくれたるに。
こがね丸 (新字旧仮名) / 巌谷小波(著)