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『南京の基督』
ふりがな文庫
『
南京の基督
(
なんきんのキリスト
)
』
或秋の夜半であつた。南京奇望街の或家の一間には、色の蒼ざめた支那の少女が一人、古びた卓の上に頬杖をついて、盆に入れた西瓜の種を退屈さうに噛み破つてゐた。 卓の上には置きランプが、うす暗い光を放つてゐた。その光は部屋の中を明くすると云ふよりも …
著者
芥川竜之介
ジャンル
文学 > 日本文学 > 小説 物語
初出
「中央公論」1920(大正9)年7月
文字種別
新字旧仮名
読書目安時間
約20分(500文字/分)
朗読目安時間
約34分(300文字/分)
作品に特徴的な語句
羞
(
はづか
)
双
(
さう
)
襯衣
(
したぎ
)
卓
(
テエブル
)
悉
(
ことごとく
)
画舫
(
ぐわばう
)
恍惚
(
くわうこつ
)
明
(
あかる
)
癒
(
なほ
)
仰向
(
あふむ
)
小舸
(
せうか
)
怯
(
お
)
未
(
いまだ
)
殆
(
ほとんど
)
煩
(
わづら
)
癒
(
いや
)
眩
(
まばゆ
)
祈祷
(
きたう
)
翡翠
(
ひすゐ
)
茫然
(
ばうぜん
)
蒼白
(
あをじろ
)
頬杖
(
ほほづゑ
)
鮮
(
あざやか
)
上海
(
シヤンハイ
)
何時
(
なんどき
)
再
(
ふたたび
)
冗談
(
じようだん
)
呆気
(
あつけ
)
咄嗟
(
とつさ
)
啣
(
くは
)
喚
(
よ
)
喪心
(
さうしん
)
噛
(
かじ
)
塞
(
ふさが
)
夜々
(
よなよな
)
尤
(
もつと
)
巾地
(
きれぢ
)
廟
(
べう
)
徐
(
おもむろ
)
愛嬌
(
あいけう
)
慌
(
あわただ
)
拍子
(
ひやうし
)
擦
(
こす
)
滑
(
なめら
)
燐寸
(
マツチ
)
燻
(
いぶ
)
猶更
(
なほさら
)
真鍮
(
しんちゆう
)
華奢
(
きやしや
)
蒼
(
あを
)
蟋蟀
(
こほろぎ
)
西瓜
(
すゐくわ
)
詰
(
なじ
)
跪
(
ひざまづ
)
降
(
くだ
)
飯館
(
はんくわん
)
鳳凰
(
ほうわう
)
一言
(
ひとこと
)
仄
(
ほの
)
仔細
(
しさい
)
佇
(
たたず
)
何処
(
どこ
)
何時
(
いつ
)
倚
(
よ
)
健気
(
けなげ
)
光沢
(
つや
)
凭
(
もた
)
刎
(
は
)
剥
(
は
)
南京
(
ナンキン
)
呟
(
つぶや
)
啓
(
ひら
)
囁
(
ささや
)
土産
(
みやげ
)
垢
(
あか
)
埃
(
ほこり
)
埃臭
(
ほこりくさ
)
基督
(
キリスト
)
容子
(
ようす
)
寧
(
むし
)
尠
(
すくな
)
帷
(
とばり
)
弗
(
ドル
)
彼是
(
かれこれ
)
必
(
かならず
)
忽
(
たちま
)
怨
(
うら
)
憚
(
はばか
)
我儘
(
わがまま
)
括
(
くく
)
挾
(
はさ
)
敬虔
(
けいけん
)
旨
(
うま
)
昨夜
(
ゆうべ
)
暫
(
しばら
)
更
(
ふ
)
朧
(
おぼろ
)
櫂
(
かい
)
欠伸
(
あくび
)
歴々
(
ありあり
)